読書感想文コンピュータ編リスト
書名プログラミング言語C
第2版(訳書訂正版)
著者B.W.カーニハン/D.M.リッチー
訳者石田晴久
発行日1989年6月15日 初版1刷発行
1994年3月ころ 訳書訂正版発行
発行元共立出版株式会社
サイズA5版 343ページ
定価2800円
ISBN4-320-02692-6


■生い立ち

1989年に出された第2版がANSI準拠になっており、1982年に出された日本語 版の初版(原著は19 78年版)は日本で最初のC言語の本だったと思います。 私は、英語版初版、日本語版初版、日本語版第2版と使い続けてきました。

さて、本書は、奇妙なことに、「訳書訂正版」という、不思議なタイトルが ついています。これは、英語で書かれた原書は同じであるにもかかわらず、以 前に販売していた本の訳が良くなかったので、もう一度翻訳をし直したことを 意味しています。まあ、要するに、「訳をやり直した」ということです。

訳者まえがきの追記(1994年2月)によると、「翻訳上の文章の読みや すさを再検討し修正したものである。」とありますが、読んでいるとそうは思 えない個所が随所に見られます。「・・・するものである」とか二重否定表現 が多用されているのは、どう考えてみても翻訳調としか思えないのであります。

■内容

まず、この本を知らない人はいないでしょう。C言語のバイブルと言われる 本です。バイブルと言われる由縁は、著者の一人、デニス・リッチーがC言語 の創始者だからです。もちろん、Cの本では一番よく売れている本です。とい うより、コンピュータ部門の超ベストセラーです。しかし、この本を買っても、 きちんと読みこなせた人は極めて少ないはずです。

説明は、簡潔で明瞭ですが、C言語がはじめての人にはかなり難しいでしょ う。簡潔で要領を得過ぎているのですが、慣れてくると便利な本です。洗練さ れた練習問題があり、これを全て独力で解けるようになれば、かなりの実力 (初心者卒業)と言えるでしょう。

この本は、Cを使っているところなら、たいていどこに行っても1冊くらい は転がっているものです。だから、他へ行ったりする時、この本だけは持参し なくても相手側にもあると期待しても大丈夫でしょう。

多くの入門者〜初心者が、この本の完全理解を目標にしています。また、こ の本(バイブル)を理解するための参考書も出ています。

この本でのCのプログラミングスタイルが、Cで最も標準のスタイルとして 知られています。まず、この本のスタイルを真似てコーディングしている限り、 文句を言う人はまずいないでしょう。

とにかく、この本はバイブルだから、無条件に買っておくべきでしょう。

■本音

というふうに、あたりさわりのないことだけを書いたのではつまらないです よね。

世間一般、あるいは、私の周囲の世間一般では、C言語の本は、この本だけ で充分と言われています。この本が理解できないの人は、C言語には向いてい ないので、C言語など使うべきではない、というのが一般的意見です。

C言語はプログラマの勝手が許される便利な言語であり、それを充分に使い こなすには、C言語だけではなく、コンピュータに対する基本的な知識がなく てはどうしようもありません。まあ、C言語の入門書としては、本書だけで充 分でしょう。この本で入門し、ある程度なれて来たら中級、上級の書を読むと 良いでしょう。しかし、中級、上級の書は残念ながら皆無に等しいのが現状で す。

書名The C Programming Language
Second Edition
著者Brian W. Kernighan / Dennis M. Ritchie
発行日1988
発行元Prentice Hall P T R
サイズ7"x9.2"(180mm×233mm) 272ページ
定価表記なし。7980円(1997夏:書泉ブックタワー)
ISBN0-13-110362-8

原書である。訳書のほうも原書のレイアウトそのままとい言う感じなのであ る。ページ数も訳書より少なく、字もちょっと小さめという感じの本である。

日本語版には訳の問題がいろいろあるようなので、きちんとしたことを知り たい者には必須である。もちろん、英語の方が良く分かる人々や、英語でC言 語の話をしなければならない者にとっては、絶対揃えるべき本である。

もう5年くらい前だろうか、瀬戸大橋線に乗っていた時、色黒の外人が隣に 座ってきて、なんとこの本を読み始めた。かなりびっくりし、ちょっと話して みたら、インドから勉強に来ている人だった。短時間だったので殆ど話をする 間もなく私の下車する駅についてしまって分かれたが、それくらい有名な本で ある。全世界で読まれている標準教科書である。


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