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書 名 | すごろくI |
|---|---|---|
| 叢 書 | ものと人間の文化史 79-I | |
| 著 者 | 増川宏一 | |
| 発 行 | 法政大学出版局 | |
| 発行日 | 1995年7月7日 | |
| サイズ | 四六版、298頁 | |
| 定 価 | 2884円(本体2800円) | |
| ISBN | 4-588-20791-1 |
本書の題名は「すごろく」となっている。「すごろく」には、2種類あって、 世間でよく知られている、もう正月の遊びではなくなってしまったのが「絵す ごろく」である。
もう1つの「すごろく」が「盤雙六(ばんすごろく)」である。もちろん、 バックギャモンは「盤雙六」であり、2つの遊びには殆どなんの関係もない、 要するに別の遊びである。
さて、本書の特徴は、なんといっても文化史である。古代メソポタミアの遺 跡から発掘した粘土板に書かれていた遊び方は、まぎれもなくバックギャモン の元になったと思われる「ウル」(ウル王朝でひろく遊ばれた盤上遊戯)の遊 であった、とか。
じゃっかんの変遷はあったが、エジプト、ギリシャ、ローマの遺跡からも、 多数のバックギャモンの先祖がみつかっている。
今では、中近東付近で非常に盛んならしい。東方には、アラブ人を通して、 中国にも早くから伝わり、ちゃんと正倉院御物『紫檀木画雙六局』がある。
『日本書記』の中に出て来るのはもちろん、養老律令(718年)には雙六 の記述があり、「喪に服している間はするな」とある。僧尼は雙六にうつつを ぬかしてしまっていたらしく、僧尼への雙六の禁止令も別にある。
平安時代はもちろん、鎌倉になってもいっこうに雙六は衰えず、『吾妻鏡』 などにも出て来る。このころになると、土地や家とか賭けることも頻繁にあっ たようで、証文や日記などの引用も多数ある。
まあ、そういう訳で、この本は、めちゃくちゃ歴史の勉強になってしまう本 である。これ以上詳しく知りたい方は、ぜひ買って読んで下さい。