| 書名 | インターネット探検 |
|---|---|---|
| 著者 | 立花隆 | |
| 発行日 | 1996年4月25日 | |
| 発行元 | 株式会社講談社 | |
| サイズ | A5判、189頁 | |
| 定価 | 1500円 | |
| ISBN | 4-06-208178-4 |
本書は、かの有名なジャーナリストの立花隆氏のインターネットの本である。 氏は最近、東京大学先端科学技術センターの客員教授になり、 先端研探検団 を組織したことでも知られる。
その好奇心の旺盛な氏のインターネット探検記が本書である。内容は2部に 分かれていて、第1部が、立花氏が主にアメリカのインターネットを探検した 状況が書かれている。
逆に言えば、日本のことは何も書かれていない。あるいは無いに等しい。せ いぜい、東京大学先端科学技術センターという東大の中でも特殊な研究機関で のインターネットの「ことはじめ」が若干ある程度に過ぎない。
まあ、これは、日本のインターネットの状況など評価の対象にも、ましてや 探検の対象にもならないことを示しているのかどうかは分からないが、そうい う意味とも取れる。
第2部は、日本のインターネットを率いて来た村井純氏と、電通総研という 情報化社会の研究を研究対象としている研究所の福川所長との対談である。
村井氏との対談は、かなりつっこんだ話になっている。ただ、非常に問題な のは、2名とも、インターネットの世界でも極めて恵まれた環境にいるという ことだ。その点を考慮に入れて読まないと、ちょっとおかしくなってしまう。
福川氏との対談は別の意味で面白い。村井氏との対談で、村井氏が話してい た内容を、今度は立花氏が福川氏に話しているようなところがあって、なかな か面白かった。
さて、だれでもがこの本で書いてあるようなインターネット探検ができるか というと、それは無理であろう。極めて優秀で、インターネット環境に恵まれ、 なおかつマスコミ的な物の見方ができるからこそ、ここまでの探検ができたの である。まあ、一般の凡人がこんなことをしようと思ったら、まず無理であろ う。まあ、それぞれの人が、各自にあった方法で探検するしかない。
でも、まあ、よく突っ込んで書かれた本である。まったくの表面的な、観光 案内的な本ばかりが散乱している昨今、こういう本は読むに値する数少ない本 である。