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書名 | Java入門 |
|---|---|---|
| 副題 | 一歩先行くインターネット | |
| 著者 | 有我成城、衛藤敏寿、佐藤治、 白神一久、西村利浩、村上列 | |
| 発行日 | 1996年2月14日 | |
| 発行元 | 株式会社翔泳社 | |
| サイズ | B5変型判、362頁 | |
| 定価 | 2800円 | |
| ISBN | 4-88135-351-9 |
この本は、発行が96年2月であり、Javaの本としてはかなり早い時期 に出たものである。その本の読書感想文を今ごろ書いているのには理由がある。 出てしばらくして買い、部屋には存在していたのであるが、何時のまにか姿を くらましてしまった。それで書けなかったのである。
まず、本書は、他のJavaの入門書と違い、奥が深いのである。他のJa vaの入門書の殆どが、著者自身も、少なくとも執筆時点でJavaの入門者 だったりするようであるが、本書の著者たちは、かの有名な teikad(元 dejava、こっちの名前の方が良かったなぁ)というJavaプログラム開発支 援環境を作成した人々が著者に含まれていることである。
つまり、Javaを使って、実際に実用に耐えられるだけのものを制作し、 その経験の上に立って書いているという個所が幾つもある。このへんは、実際 にこれからJavaでプログラムを書こうという人々には非常に参考になる。
ありきたりのことはすっ飛ばして、この本の特徴部分だけを述べる。
「第5章アプリケーションプログラムへの布石」が、他書とはまったく違う ところである。殆どの本が、Java言語の解説と、Javaアプレットのことしか書 いていないのである。しかし、本書は、ブラウザもアプレットビューアも使わ ず、単独で動くGUIを含むアプリケーションの開発についての章をわざわざ 設けているのである。
例えば、Motifとか、Tcl/Tkあるいはその他何らかのウィンドウ関連の開発 ソフトを使わないとGUIを含んだアプリケーションの開発は困難であったが、 Javaで統一できれば、原則的にはどんなマシンの上でも同じオブジェクト で動いてしまうのだから、これは便利である。
Javaで単独に動くアプリケーションを開発するには若干の技が要るよう であるが、その辺りは、簡単ではあるが例を使って紹介されている。
それから、本全体のあちこちに、役に立つことが、ちらっとさりげなく書か れている。気を付けなければ見逃すが、実際にプログラムを組もうとしている 人には役立つ。
例えば、AWTのレイアウト機能についてだが、もちろん、通常の各種部品 レイアウトについて書いている。しかし、実際に何かアプリを作ろうとすると、 まだAWTのレイアウト機能は非常に低いレベルであり、すぐに満足できなく なる筈だ。と思って読んでいたら、自動レイアウトの殺し方がちょろっと書い ていた。
setLayout(null);とやればいいだけである。後は自分でちゃんと配置してやれば、必ずその配 置になる。これは便利である。まあ、本当は、もうちょっとAWTが有能にな るのが本筋だとは思うが。
全体として、非常に実際的である。レベルとしては、表題にあるとおり入門 書で、実際にプログラムをどんどん組んで行くには、まだまだ不足部分が多い。 この執筆方針で、本書の次のレベル、入門の次だから初級だろうか、あるいは 中級かもしれないが、そういったレベルのが欲しい。本書で言えば、「4.9 知っていると便利な使い方」〜「第5章アプリケーションプログラムへの布石」 の部分をもっと突っ込んだのが欲しい。