「庚虎」とあるので、ちょうど100年前の字引です。和綴じで、厚さ8セ ンチもあります。
「字」を引くためだけの辞書であり、読みとか、類字などが分かるようになっ ていて、今の漢和辞典の一部の機能のみです。
最大画数の字は、雷が4つ(縦横2つずつ)並んだ字となっています。 その他にも非常に画数の多い字が並んでいて、一般の漢和辞典よりも遥かに 多い字数が収録されていることが分かります。
小さな四角な枠の中に、明朝体的な漢字が大きく書かれてあり、音読みが右 側に書かれてあり、意味に相当する訓読みが字の下に、いずれもカタカナで表 記してあります。その他に、若干の説明が加わっていたりします。
100年前の字引の感じを少しは味わってもらえましたでしょうか。
今、電子図書館とか称して、ごく普通の本や雑誌をスキャナーで取り込み、 そのイメージデータを集めた巨大なデータベースを作ろうとかしていますが、 そんなことはたいして意味が無いでしょう。税金の無駄使いであり、インター ネットを不用に混雑させるものであり、無駄に資源を浪費するものではないで しょうか。多くの研究者の間でそういう声を私は耳にしています。
それよりも、この字引のようなものこそ、全ページをスキャナーで取り込み、 パソコンなどでも自由に検索できるようにCD−ROMにするとかという発想 が生まれないのでしょうか?その方が、後世の為にもなるし、多くの研究者に も役立つことでしょう。
でも、『電子図書館=イメージ図書館』という発想をしてしまう今の日本の 図書館は、日本の文化をどうみようとしているのか、私には訳が分かりません。