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書名 | 救命センター当直日誌 |
|---|---|---|
| 著者 | 浜辺祐一 | |
| 文庫 | 集英社文庫 は−13−3 | |
| 初出 | 2001年9月、集英社より刊行 | |
| 発行 | 2004年9月25日 | |
| 頁数 | 304ページ | |
| 定価 | 514円+税 | |
| ISBN | 4-08-747742-8 |
浜辺氏の「救命センター」シリーズの第3作である。 いつもながら、救命センターは大変であることが伝わってくる。
最初のころとちょっとだけ違ってきた点がある。 最初は、救命センターの大変さ、患者、実際は家族の場合が多いのだが、 事の重大さをさっぱり理解していないことへの不満などが多かったのだが、 今回は、医療制度の問題など、より社会的な面への言及が増えてきたようにおもう。
救命センターなんだから、なんとしても患者の命を助けるのが使命なんだ、 というのに疑問を投げかけている。 どう治療したって、何日持つか、良くて植物人間というのがわんさか押し寄せて来る訳だ。 治療には、膨大な費用や大量の血液が必要になる。
無免許で暴走行為をして担ぎこまれるとか、自殺の死にぞこないとか、 アルコール中毒で肝臓がいかれているのに飲んでは倒れて担ぎこまれるリピータ客(?)とかいるらしい。 まあ、救命センターは社会の縮図、それもあまり良い意味ではない方の縮図に違いない。
どう生かすかより、どう逝かせてあげるかを考えているらしい。 たしかに、最終的には、それが一番重要なように私も思う。
医学の、それもこういう切羽つまっている救命の現場のドキュメンタリー、 それも医者自身が書いているという点で、他では味わえないものがあるので、 また次が出たら読もうと思う。
2007年6月10日
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書名 | 救命センターからの手紙 |
|---|---|---|
| 著者 | 浜辺祐一 | |
| 文庫 | 集英社文庫 は−13−2 | |
| 初出 | 1998年4月、集英社より刊行 | |
| 発行 | 2001年3月25日 | |
| 頁数 | 265ページ | |
| 定価 | 457円+税 | |
| ISBN | 4-08-747304-X |
1年ぶりの文庫本の読書感想文である。
文庫本を読んでも、同じ著者の次の作品を是非読みたいということは極めて少ないが、 浜辺祐一氏の本は次が出たらすぐ読もうとずっと思っていたのであるが、長いこと 出なかったのである。著述業が本業ではなく、あくまで救命救急センターの医長なので あるから、本を書く時間があるとは思えないが、それでも次がそのうち出るであろうと 待っていたのである。
まあ、その間に、私も忙しくなってしまって、この1年間は、文庫本をほとんど 読んでいないのである。また、読みたいという強い欲求が湧き出てくるような本が 見当たらなかったことにもよる。
本書は、題名からも分かるように、手紙の形になっているが、救命救急センターでの 日々の出来事である。救命救急センターというところは、以前なら死んで当たり前の 様な人、ほぼ死にかけた人がどんどん運び込まれる訳だから、そのまま亡くなる人が 多く、社会復帰までできる人は奇跡というくらい少ないようである。
こういう医療機関であるから、医療行為自体は大変であろうが、そこはもう慣れた もので、あるいは醒めたものであるようだ。それよりも、この本は、そういう環境での 死に対しての家族の様々な行動、そしてそれに対する本人や新人医師などの考えなどが 書かれているのである。危篤となれば一般人は慌てるが、救命救急センターでは日常の 一コマに過ぎないのであるから、冷静なものである。
本文よりも、「解説」にあった、「なぜ独身なのか」とうい問に対する答えの最後に、 「それにこの仕事をしていると、家庭というものが本当に良いものかどうかという 疑問もありますし‥‥」というのがある。この本自体が独身を続けていることへの 解答のような気がする。
2001年4月7日
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書名 | こちら救命センター |
|---|---|---|
| 著者 | 浜辺祐一 | |
| 文庫 | 集英社文庫 は−13−1 | |
| 初出 | 1990年11月、91年11月、 テクノ コミュニケーションズより刊行された 「Dr.HAMEBEの病棟こぼれ話」を文庫本化にあたり改題 | |
| 発行 | 1992年8月25日 | |
| 頁数 | 234ページ | |
| 定価 | 440円 | |
| ISBN | 4-08-749846-8 |
医学の進歩により、瀕死の人間を、とりあえず救命センターにかつぎ込むと、 ちょっと前までは絶対に助からなかった人間が、助かるようになってしまった。 もちろん、これは救命救急センターの医師、看護婦、そして医療機器や薬など のおかげである。
ところが、このセンターは、今までの医療とは随分異なる。実は、私もある 用件でちょくちょく呼び出されて、ICU(集中治療室)の中に随分と長居を したことがある。そこは、超々有名病院で、他の病院では手のつけられなくなっ た重症患者を、救急車やヘリで運んで来るようなところだ。病院の中にヘリポー トさえもあるのだ。
そういう病院の中のICUでは、看護婦は猛烈な量のメモをしていた。ほん の数時間の間に、数ページものメモをとってしまう。委細残らず書き込んでい た。メモ魔でなければ努まらないような状況を見てしまった。もちろん、看護 婦の動作もテキパキしている。まあ、うろちょろしていたら、いつ命がなくな るかも知れない患者が一杯だから当然だろう。
そういう、救命センターでの出来事を医者の側から綴ったのが本書である。 救命救急センターで働いていれば、死は日常茶飯事である。そういう環境に、 我々はせいぜい身内が一時的に入る程度であるが、ずーっと身を置くと、考え 方も変わって来ると思うが、この本を読む限り、こういう苛酷な所で働いてる 医者も、所詮普通の人間と思えて来る。
私は、ICUの中に入った時、色々な医療機械の方に目がいってしまった。 それも、これもあそこのメーカー、あっちにあるのもあそこのメーカーといっ た感じであった。やはり、高度医療で一番強いメーカーは、やはりあすこかと しみじみ思った、と言うのが私のICUの感想と言うのは、まるでコンピュー タ技術者みたいで悲しい。
1995年9月20日