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書名 | 桃尻語訳枕草子 上 |
|---|---|---|
| 文庫 | 河出文庫 は−1−21 | |
| 初出 | 1987年9月河出書房新社より単行本刊 | |
| 発行 | 1998年3月4日 | |
| 頁数 | 325ページ | |
| 定価 | 650円 | |
| ISBN | 4-309-40531-2 |
源氏物語、枕草子の現代語訳を試みる作家は昔から何人もいた。著者の 橋本治氏は、源氏物語、枕草子両方を試みているこの分野の大家である。 源氏物語の方は、『窯変源氏物語』であり、枕草子の方は『桃尻語訳枕草子』 なのである。
橋本治氏は、『桃尻娘』でデビューされたような方で、『桃尻娘』のシリー ズがある。本書は、そのシリーズとはちょっと別であるが、桃尻娘が使う『桃 尻語』に訳したものである。桃尻娘がどんな言葉かという説明は難しい。まあ、 現代の女子高校生か女子中学生言葉に直してみました、なんていうところだろうか。
ちょっと出だしを引用してみよう。
第一段という感じに訳されているのである。本3冊、まるごとこういう風なのである。春って曙よ!
だんだん白くなってく山の上の空が少し明るくなって、 紫っぽい雲が細くたなびいてんの!
さて、この本を机の上にブックカバーを掛けた状態で置いていたら、手にとっ て見た者がいて、「また難しいものを読んでいる」と尊敬(?)されてしまっ た。「いやいや、それほどでもないですが」と答えておいたが、その意味を相 手が理解できたかどうかは不明である。
本文だけが桃尻語ではなく、解説も桃尻語でちゃんとやってくれていて、こ の解説を読むと、平安時代のさまざまな風俗とか、つまりこの枕草子というエッ セイの時代背景がわかってくるのである。これを3冊読み終えてから、高校の 枕草子の授業を聞けばもう少し理解できたかな、といまさらながら思った。