『読むクスリ』というのは、「週刊文春」連載のコラムで、非常に長く続い ている。単行本は既に24冊くらい出ているし、文庫も17冊目くらいの筈で ある。上に詳細を記しているのは、私が今までに読み終えたものである。一応 最初から順に読み進むようにしている。
この本の題名は、読むと薬になる、とても良い話が書いてあるという意味で ある。で、実際の内容はというと、もしかすると薬になるかも知れない程度の ことが書いてある。
もうすこし具体的にいうと、この本は、ビジネス社会における、主に商品開 発の中のこぼれ話とか、涙ぐましい話とか、ほのぼのとする話などが、非常に 短く(1ページから、せいぜい5,6ページ)まとめられたエッセイである。
内容的には、ちっとも硬いところがなく、気軽に読める。色々な企業の、ほ のぼのとした小話が多く、心が休まる感じの詰め合わせである。
だから、新幹線なんかで出張する時にポケットに忍ばせて、気楽に、のんび りと読むのに最適である。ギスギスしたビジネス社会から、新幹線での移動中 だけでも、ゆったりと、ほのぼのと人間を感じさせてくれる、憩を与えてくれ る本である。
読んだからといって、役立つ知識が得られる訳ではなく、どちらかと言うと 現代ビジネス社会に対する「精神安定剤」と言うべき本である。この本が、こ んなに書き継がれ、読み継がれていることを考えると、やはり本書の題名の 『読むクスリ』は最適の題名と思われる。
ちなみに、本シリーズの副題は、「人間関係のストレス解消に」となってい る。
なお、本シリーズは、その時代を色濃く反映した内容であるので、過去を反 芻するにも良い。