読書感想文コンピュータ編リスト

プログラマのための

ANSI C 全書

著 者:L. Ammeraal
訳 者:吉田敬一・竹内淑子・吉田恵美子
発 行:共立出版 株式会社
発行日:1992年11月1日 初版発行
定 価:3950円
サイズ:A5版 299ページ
ISBN 4-320-02602-0



この本は、原則としてANSI Cのことだけしか書いていない。古いCとの相違 にはほとんど触れていない。しかし、PASCALとの相違については、随所に書か れている。(そんなにPASCALって普及していたっけ。)

内容は、「超」平凡なCの入門書になっている。目立った特徴は、練習問題 の数が多いことだけだろう。これは、大学や専門学校などのCプログラミング の授業での教科書としての利用を考慮してのことであろうか。

練習問題は、単純な、C言語の知識修得の確認用の練習問題ではなく、アル ゴリズム的なものが多い。ちょっとした応用問題的な、より実際的な、少しは 頭を使わなければ解けないような問題であり、その点は評価できる。

そういう点で、この本の問題を実習などで使うのは有効と思うが、この問題 を順番に解いていったら、相当な時間を費してしまうだろう。少なくとも、C 言語の体系をマスターしようとしながら、これだけの問題を解いていくと、エ ネルギーの大半が問題を解くことにいってしまい、C言語の修得には不向きと もいえる。

だから、この本は、C言語教育者が、アンチョコとして持っておくような本 なのである。

Cプログラムの書法は変な癖があり、絶対まねをしてはいけない。少しでも 少ない行数でプログラムを書こうとしているようだが、複数行に分けて書くの が一般的なものでも、無理矢理、見難く(醜く)なるようにしているとしか言 えないプログラミングスタイルをとっている。

ソフトハウスによっては、この本のような書き方をすると、「明日からは来 なくてよい」と言い渡されること必至である。

つまり、本書で価値があるのは問題だけ。本文を全部削って、問題だけにし てくれたら、どんなにこの本の価値が上がるかと思ってしまう。


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