読書感想文コンピュータ編インターネット
書名要点チェック式
インターネット教科書[上]
監修者石田晴久
編集者MCR9Multimedia Communication Research)
発行者 株式会社I&E神藏研究所
発行日2000年6月25日
発売元シーブック24ドットコム株式会社
頁数B5判、381頁
定価3400円(本体)
ISBN4-901280-00-7
書名要点チェック式
インターネット教科書[下]
監修者石田晴久
編集者MCR9Multimedia Communication Research)
発行者 株式会社I&E神藏研究所
発行日2000年6月25日
発売元シーブック24ドットコム株式会社
頁数B5判、389頁
定価3400円(本体)
ISBN4-901280-01-5

インターネットの本は、本当に山のように出版されている。とりわけ初心者、 入門者向けは、こんな本をこんなに出版してどうするのというくらい多い。 入門者用、初心者用といっても、「サルにも分かる」式のものばかりが多いのが 実情である。中身を見ると、猿に失礼ではないかと思う程度の内容の本も少なくない。 これでは、日本人がどんどん馬鹿になるのではないかと思ってしまう。

そういう本ではなく、ちゃんと勉強したい人向け、大学の低学年向けとか、 企業の新人研修などで利用できそうなものを前から探していたのであるが、 とにかく無かったのである。

そういうときに、「ん?なんかいけるかも知れない」と思わせるものがあった 始めての本である。上下2巻に分かれていて、ちょっと見ると、これは大変な 本と思えるかもしれないが、そんなことはない。絵や表も多そうで、真面目に 説明しようとしている気配があったので入手したのである。

まだ上巻に目を通しただけであるが、記述内容のレベルは期待通りの、 高からず、低からずといったところである。インターネット技術者ではない コンピュータ技術者はもとより、一般技術者向けの教科書にとても向く感じがした。 インターネットの微細な知識・技術の紹介よりも、インターネットでよく出くわす 用語に慣れるためとか、全体像を短期間で学習するのに適していると思う。

全般的な内容は良いのである。しかし、多数の執筆者が書いた寄せ書き的な ところがあり、担当者毎に傾向に違いが有る。Windows寄りの考えの人、商用 Unix寄りの人など、例の示し方に癖があるが、まあ仕方がないかと思う。 しかし、こういう本を執筆していて、何だか旧世界が清く正しく、インターネットの 世界は危ないから気をつけよう、という雰囲気はおかしいのではないかと思う。 旧世界もインターネット世界も同様ではないかと思うし、そう教えることが 重要なのだと思うのだが、相当古くさい思考と、インターネットという新技術 とがちゃんぽんになっている執筆者もいるということだろう。

さて、編集についてだが、これは、はっきり悪い。図が、本文の対応している 部分とは違うページになっている事が極めて多く、図を見るためだけに、ページを めくらなければ成らないことが多すぎた。ここまでそういうことが多い本は 滅多に無い。その他にも、レイアウトに関しては、読みにくい部分が多く、 レイアウトセンス以前の問題である。このあたりが良くなれば、ずいぶん 読みやすい教科書になったと思う。とても残念である。

本書は、監修者の名前を前面に出すことを特別に強調した本ではないかと思う。 ここまで強調するのも珍しいだろう。なんだか、本の内容以前に、本を売ることが 前面に出すぎている感じがして、かなり厭味な感じである。 もっと、実際に執筆した人々が分かる形になっていた方が良い。

2000年7月16日


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