読書感想文コンピュータ編インターネット
書名インターネットを256倍使うための本 Vol.2
著者 志村拓・榊隆・岩井潔
イラストたかいよしかず
発行日1997年12月21日
発売元株式会社アスキー
サイズB6判、279頁
定価1200円(税別)
ISBN4-7561-1927-1

インターネットを256倍使うための本 Vol.1

本書は、アスキーが出しているいい加減シリーズ「256倍」のインターネッ ト版の第2巻である。前著から1年半経って出たということもあり、時代の流 れの速さを感じさせる部分も多い。

構成は次のようになっている。

純粋インターネット批判
この部分は、インターネット世界のいい加減さと危険度について文章だけで 解説している。たとえばWindows95/NTを利用している場合、いかに簡単に貴方 のパスワードが盗まれるか、とか。
実際の詳しい情報が知りたければ、いうまでもなく、検索エンジンで「セキュ リティホール」とか入れてやれば、ざくざく情報が得られることは言うまでも ない。が、その先を延々と追いかけて調べるのはかなり大変だし、危険も多い。
それから、いい加減な部分については、昔からずいぶん言われているが、知 らない人は知らないであろう。このあたりはインターネットの一般教養みたい なものであった。

ソケットから始めよう − ネットワークプログラマ速成講座
ネットワークプログラマを速成するために、ソケットの使い方をCとJavaで 書いているのである。最初にCで昔ながらのやりかたを説明し、Javaならこん なに楽ちんということである。
この部分は、次のネットワークプログラマ教養講座の準備みたいなもので、 256倍の本としては平易な内容だと思うが、世のプロバイダの中にはこのあた りまでもついて来れない水準のところも多々あるようだが、情けなさ過ぎる。 システム破られっぱなしになるのは当然といえようか。

知ってりゃいつか役に立つ − ネットワークプログラマ教養講座
パケットの中身を覗く方法の解説が始まる。暗号化してない通信だったら、 ちょっとパケットのフィルタリングしてしまえば、パスワードだって丸見え になる実験である。
その他にも、パケットの中身を覗く強力なツールの紹介などもある。まあ、 そこまでで終ったらクラッカーへの手助けだけの本ということになってしま うのであるが、その先の話、暗号化などもある。
いずれにしても、現在のインターネットのセキュリティはかなり低いレベル であることは確かだ。そういうことを多くの人がこの本で感じることは非常に 有意義かと思う。ただ、文字だけでぎゃあぎゃあ騒いでいる本との本質的な違 いである。

実践ネットワークプログラミング − WebSched, Rakugaki
最後は、簡単なJavaネットワークプログラミングが2本載っている。いずれ もずいぶん手抜きのプログラムであるが、ネットワークプログラミングの紹介 が目的だから、それを考えれば十分すぎる例である。
1本目はネットワークに分散した各自のスケジュールをまとめるやつである。 2本目は、「超整理伝言板」といって、ネットワーク対応の伝言板で、古い伝 言がしだいに薄くなって目立たなくなるという優れ物(?)である。こちらは、 クライアント・サーバーになっている。もちろん、面倒だから、プログラムの 詳細など追っかけていない。
こんな本なんだが、アの業界の人がこういう本にも手を出すようになったら 恐いものがあるな、というのが一番の印象である。アの業界というのは、やく ざ屋さんのことであるのは、 メーリングリスト 参加者は良く知っていることと思う。
もしかして、もう十分に読み飛ばせるレベルだったりして‥‥‥

1998年1月17日

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