読書感想文コンピュータ編インターネット
書名Java  動くホームページ
著者青柳龍也
発行日平成8年2月13日
発行元クオリティ株式会社
発売元工学図書株式会社
サイズA5判、152頁
定価1700円
ISBN4-7692-0352-7

このJAVA本は、日本語で出た本としては3番目くらいに古かったと思う。 初期に本屋に並んだ本の1つである。

しかし、内容は全部β版にきちんとなっており、今(3月末現在)も利用可 能な状態になっている。

本書は、「安い、薄い」をモットーにしているクオリティの本であるが、ちょっ と値段が上がってしまって1700円もする。まだ他より安いが、超安いとい う感じではなくなった。

さて、本書であるが、手に取ってすぐに気がつくことがある。それは、 字が大きいということだ。こういう解説書というもの は、たいていが9ポイント程度の文字を使うのだが、この本は10ポイントを 使ってあるようだ。字のサイズが1割違うということは、面積で考えると2割 の差が出てくる。だから、152ページといっても、2割ほど引いて、128 ページの本と考えたほうが妥当かもしれない。

確かに、昨今は、文庫本などみてもやたらに字がでかくなっているが、そう いう理由で字をでかくしたのだろうか。

では、内容についてである。本書は、人が作ったアプレットを使うという面 では、なかなか他書ではやっていないくらい丁寧な解説がしてある。他の多く の本が、ネットスケープのイメージをやたらに載せてページ稼ぎして誤魔化し ているのに、本書は的を絞って、使い方の解説にかなり力を注いでいる。

本書は、ページ数にして、半分がJAVAの使い方で、後半がJAVAのプ ログラム、ようするにアプレットの作り方である。要するに、一通り書いてい るのであるが、プログラミングの方は、さすがページ数が少なすぎて、この本 で学習するのは無理がある。触りを知りたければ別だが。

さて、本書が他書と滅茶苦茶違うところは、ネットスケープの問題点とか、 バグなどを的確に指摘している点である。どんなソフトにもバグはつきもので、 ユーザはそれに遭遇して困るものである。こういうとき、我々は、インターネッ トを利用し、仲間と問題点の情報を交換しあう訳だが、そういうレベルのバグ 情報もきちんと隠さず書いているのは好ましい。

こういうことまできちんと書けるということは、著者の技術レベルが高いこ とを示している訳である。でも、他書の半分くらいのページ数しかないのだか ら、内容に不足の点が多いのは無理もない。

さて、再び、編集のことに触れよう。HTMLやJAVAのプログラムが掲載されて いるのであるが、そういう部分の横幅を本文よりも更に細くしてしまったので、 無闇矢鱈と改行されてしまい、大変に読みづらい。プログラム部分の横幅を何 とか十分に確保できないかと常に悩むものであるが、その辺の考慮に大変欠け ている。

同じ著者の『HTML』では画面のハードコ ピーがボロボロであったが、本書では普通レベルになっていた。

HTMLの部分はプロボーショナルの太字で行なっているため、なかなか変な感 じに仕上がっている。できることなら固定幅で行なうべきである。@なんて、 どう見たって全角としか見えない。JAVAプログラムの印刷の濃さは場所によっ てまるで違う。ちょっと信じられないレベルである。

それから、ページの調整が下手で、1ページほとんど真っ白けのページが目 立つ。うまく調整して、あまり目立たないようにするのが編集の仕事なのであ るが、いったいこれは何だというレベルである。

編集よ、しかりせい!これでは、著者に申し訳が立たないではないか。


実は、ずっと前にサイン入の本を貰っていたのである。青柳氏といえば、J AVAメーリングリスト等では知らない人はいないくらい有名であるが、その 方からせっかくサイン入りを頂いたのに、サインを載せていなかった。

最近になって、女性のサインばかりを載せて、男性のは載せないとの噂が最 近蔓延してきたので、そうでないことを示すために載せた。

遅くなって申し訳なかったが、やはり芸のあるサインが優先されてしまうの はいたしかたない。面白いものは面白いのである。

1996年8月13日追記


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