読書感想文コンピュータ編インターネット
書名VRML2.0
パーフェクトガイド
著者山本精一
発行日1996年11月5日
発行元株式会社技術評論社
サイズA5判、287頁
定価2300円
ISBN4-7741-0352-X
付録CD1枚、Community Place Brower(SONY)

VRML2.0の解説書である。今までのVRMLでは、実際に何かやってみようかと 思っても、立体を表現できるだけであり、それ以上の機能が非常に乏しかった のである。それは、最初から言われていて、すぐに機能拡張が行なわれ、VRML2.0 となって出て来た。

といっても、実際には、「出始めた」というのが正しい表現であろう。つま り、本書は、VRML2.0がやっとキックオフされた時点での出版である。もちろ ん、執筆はそれ以前に行なわれた筈であり、出版直後の現時点ですら、執筆内 容が現実とちょっと違うのではないか、という点は見受けられる。企業につい ての評価が非常に甘い反面、個人の能力や個人の所有マシンの性能を低くみな している傾向が強い。

本書は、パーフェクトに、VRMLのさまざまな部分を解説した本である。3次 元グラフィックスを全然知らない人に対する話から、現在開発中のVRMLツー ル類、そしてビジネスとしての展望に至るまで、可能な限りパーフェクトに押 えようとした内容になっている。

当然そのために、どの切口からみても、かなり不十分な内容になっているが、 本書をベースにして、VRMLについての情報源を得て、そこからさらに情報を得 るという風にすればいいと思う。というか、今のVRMLは、そういう現状である。 関連URLはしっかりしているので、手がかりとしては良い本ではないかな、価 格も手頃だし。

JAVAに比較すると、VRMLの本は10分の1しか出ていない。VRML について調査研究などしようとする者は、当然全冊購入して検討してもたいし たことはない。全て買いなさい。

CDに入っていたCommunity Place Browerで、用意されていたものを見てみた。 まだ、ちゃちなデモであったが、データは今後インターネット上で良いのが次 第に整備されてくるだろうから、そちらに期待したいものである。

本書の特徴は、色々なVRML関連のツール類や、関連企業、動向などがご ちゃごちゃと書かれていることである。文字も同サイズのコンピュータ関連書 籍に比較すると小さい。

それから、VRMLの本に共通するようなんだが、小口(本の「背」の反対 側。ページを開く側。)が黒いのである。VRMLをやると、ページの右また は左端を黒くしたり、絵を入れたりしたくなるのだろうか。まあ、はっきりいっ て、邪魔である。

あと、誤植(仮名漢字変換ミス)が目立つ程ではないが、かなりあった。 それから、218ページにNUBAS曲面とあったが、当然NURBS曲面のことであろう。 NURBSについては、 ALTA VISTA で確認したら、死ぬ程多数の情報が出てきた。

VRMLは、JAVAに比較すると、まだまだあらゆる点で整備が遅れてい る。本書を買って、今日からVRML三昧だ、と思うと甘い。一般の人がVR ML三昧できるのは、本書にもあるように、1997年後半、あるいはそれ以 降である。本書は、VRMLが何か、その概要を様々の切口からしていて、今 後の企画などの材料を提供しているのである。


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