読書感想文コンピュータ編インターネット
書名ぼくたちは、銀行を作った。
ソニー銀行インサイド・ストーリー
著者ソニー銀行取締役 十時裕樹
発行日2001年7月10日
発行元株式会社集英社インターナショナル
サイズB6判、143頁
定価900円(税別)
ISBN4-7976-7044-4

ソニー銀行

2001年6月に、インターネット銀行として開業した、日本で始めてのインターネット銀行が ソニー銀行です。 開業前まで、ソニー銀行のホームページは、銀行を作るためにいろいろやっていた、 まあインサイドの内輪の話だけが掲載されてた。

まあ、今は開業して、インターネット上だけであるが、銀行業を正式に始めてしまったためか、 この面白い話は整理されてなかったので、 「ソニー銀行のページから、銀行の作り方の話が無くなってる〜」と叫んだら、 本になったということで、早速入手した。

確かに公開されていた内容であるが、ひとつ非常に不満なところがある。 以前は、実際の写真が使われていて、登場人物の顔も分かったりしたり、 銀行の審査風景なども入っていたのだが、それが無くなってしまっている。 あんなに価値がある画像が入っていたのに、それが無くなったら価値が激減ではないか と思ってしまったのであった。

まあ、それでも、「ネット銀行を作ろう」と思って色々調べたけれども、銀行の作り方が 分からなかったので、銀行の監督官庁である当時の金融監督庁へ行って、 名刺を渡したあと、 いきなり
「あの〜、銀行をつくりたいんですけど」
と聞いたら、
「は?銀行を、ですか?」
「ええ、そうなんです。どうやったら免許いただけるのでしょうか?」
「う〜ん、銀、行、を、あ、た、ら、し、く、ですか‥‥‥。う〜ん、う〜ん‥‥‥」
と、ご担当の方はうなったきり、だまってしまいました。
この個所は、何度読んでも最高である。一生に一度、こんなことをやってみたいものである。 まあ、金融監督庁の担当者がうなったきり黙ってしまった理由については、買うなり、 立ち読みするなりして調べて欲しい。薄い本で、行間がしっかりあり、イラストも多く、 買おうと思ってちょっと読み始めると、レジに行く前に読み終えられる人もいるかも知れない。

それにしても、ソニーらしい話である。これが、他の大手企業、重厚長大企業では、 とてもこういう風には進まなかったと思う。大きくなっても、こういうことがちゃんとできる 企業風土というのは素晴らしい。

著者の十時という氏は、十時にならないと出社しないこの業界の人間のこととかいう話もあった。

まあ、こういう先駆者が出て来ることで、日本のEビジネスも、小さいながらも一歩ずつ 前進はしているようである。こういうのが、もっとぼこぼこ出て来て、管轄省庁が悲鳴を あげるようになるようにと、今夜、短冊に書き付けて祈ろうかと思う。

2001年7月7日七夕


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