読書感想文コンピュータ編Java
書名 Java実践プログラミング
著者Patric Niemeyer, Joshua Peck
監訳日本サン・マイクロシステムズ株式会社
訳者安藤進
発行日1996年11月20日
発行元株式会社オライリー・ジャパン
発売元株式会社オーム社
サイズB5変型判、428頁
定価4635円(本体4500円)
ISBN4-900900-17-6

本書は、この世界で特に有名な O'Reilly & Associates 社の本である。まあ、 それだけで購入を決める人も多いようだ。

本書の原書での題名は "Exploring Java" (アメリカO'Reilly & Associates 社の方の解説)である。

原書の題名(Exploring)の方が、中身に忠実である。Exploring という程の内 容ではないが、本の題名は世の東西を問わず、大げさに書くものだと了解すべき だろう。

まあ、日本語の題名『Java実践プログラミング』を強いて解釈すれば、実践 的なプログラムを書くために必要なことを本書で探求している、ということと いえるだろうか。

でも、実践的なプログラム例がどんどん出て来ると思うと違う。それよりも、 個々の機能をより細かく調べた「実例」が出ていると思ったほうが当たってい る。

本書の章題をまるごと書いておくと、

 1章 新しい言語
 2章 はじめてのアプレット
 3章 基本的なツール
 4章 Java言語
 5章 Javaのオブジェクト
 6章 スレッド
 7章 基本的なユーティリティクラス
 8章 I/O機能
 9章 ネットワークプログラミング
10章 AWT
11章 描画と画像

となっている。前半は、ほとんど入門書のような題名であるが、まあ、内容 はそれに毛が生えた程度である。プログラミングの初心者までは相手にしてい ないが、コンピュータのプログラミングに慣れた人なら、この本から入っても 構わないか、といった感じである。

本書の価値は、後半にしかない。私が興味をもって読んだのは、「9章のネッ トワークプログラミング」だけである。でも、価値はちゃんとあった。

非常に簡単な数十行の TinyHttpd サーバのJavaプログラムが載っていて、 つい打ち込んで動かしてみた。このサーバを動かしておいて、Netscapeで自分 で起こしたサーバーに繋いでやると、皆さんが普段利用している httpd と殆 んど変らないように動いてしまうのである。こういう例は、嬉しくなっちゃう ね。

それから、フォントについての例で、文字列を表示し、さらに、ベースライ ン、アセントライン、ディセントラインなどを実際にアプレット上に表示し、 その関係をしっかりと見せる姿勢というのは、もろ「実践的」でよい。

「実践的」とか、Exploring とかの題名をつけている割には、基本的なこと まで書いているので、肝心の部分のページ数が減っていて残念である。

ネットワークプログラミングだけで1冊、AWTだけで1冊という時代にJava 本は入って行かなければならない。


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