読書感想文コンピュータ編パソコンJava
書名Javaによる
Palmプログラミング入門
著者中山 茂
発行日2000年3月10日
発行元技報堂出版株式会社
頁数A5判、150頁
定価2400円(本体)
ISBN4-7655-3324-7

ちょっと、 『こびとさんの部屋』 をやったりしているうちに、JavaでPalmのプログラムを開発するための本は ないかと探して見つけたのがこの本である。

ちょっと探したのだが、今日現在はまだ他に日本語の本は出ていないようだ。 あとは雑誌の連載とかである。

さて、本書は、Javaの入門者が、Palm用プログラムを書いてみるとういような 感じの本になっている。そのため、6章あるうちの最初の2章が使われている。 1章はPalmとJavaの説明で、2章がJava言語の説明である。もともと全体で 150ページしかない本のうちの50ページがそれに使われているので、実際に JavaでPalm用のプログラムをしてみたい人が読むべきところは残りの100ページ しかない。

エミュレータの解説とかはまずまずのレベルである。比較的短く、それ自体で 動くプログラム例を変更しながら機能を上げていく説明の仕方なので、分かりやすい。 機能を上げたためのプログラムの変更部分は太字になっているので、 その部分にだけ注目するならば、Javaに既に慣れている人には斜め読みで済む 本であろう。

本書の難点は、既に本の内容が古いことである。今から5ヵ月前に出た本であるが、 それでも十分に古いということは困ったことであるが、この世界ではそれは常識である。 それでも、この本を読んで、Palm用のプログラムを組むことの勉強の入口には 十分なるであろう。

説明には、日本語の表示例が全然無いのは、かなり不満であろう。 また、カラーの扱いもない。実際にプログラムを書こうとすると、 情報不足だらけであるが、このページ数と発売時期から考えて無理であろうが、 せめて最初の無駄としか思えないような2章を省略してでも、 もっとPalmのプログラミングを増やすべきではなかっただろうか。

この本で一番の問題は、内容以上に、編集、レイアウトである。これは最悪である。 原稿を流し込んで、さらに詰め込んだ感じになっているだけで、読みやすさを 考慮した編集したと思われる個所が、残念ながら一個所も見つからない。 最後の方にあるプログラムにいたっては、ビットマップデータの部分を 2段組にしたのはいいのだが、そのために編集ミスを犯してしまっている。

レイアウトのレベルは、長いテキストファイルを、そのままプリンタに出力して、 改ページの部分にぶつかったので、構成内容を考慮せずにぶった切られた感じの 本である。また、プログラム部分も、変に詰まっていて、かなり読みにくい。 どうしても150ページに押し込む必要があったとはとても思えない。 価格も、150ページの本としては非常に高い。

この本は、同じ内容でも、ちゃんとしたレイアウトになっていれば、 それだけで相当読みやすくなる。もったいない本である。 どうやったらこういう編集、レイアウトができるのか理解に苦しむ。 たぶん私なら、校正刷りを出版社のゴミ箱に捨ててしまったであろう。

KVMも変わったので、カラーとか、日本語の扱いとかも含めて改定とか、別に本を 出してくれることを期待するが、レイアウトだけは何とかして欲しい。

2000年8月10日


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