読書感想文コンピュータ編パソコン
書名RAM8月号増刊
マイコンソフトウェアをつくる
発行元廣済堂出版
発行日昭和53年8月25日
定価650円
サイズB6判
頁数128頁

本書は、マイコン雑誌が始まった早い時期に出てきた雑誌の1つで、もうとっ くに無くなっている。この雑誌は、他の雑誌と違って、記事ごとに凄く方向性 からレベルまでが違っていて、それが混然一体になっていた不思議な雑誌であっ た。

RAMも初期には全号購入していたのであるが、今では本別冊を1冊残すのみ で、あとは全部捨てられてしまった。本別冊が処分されなかったのは、パズル についての貴重な情報が掲載されていただけに他ならない。

参考のために目次を書いておく。当時の記事としてどのようなものが取り上 げられたかが推察できよう。

箱づめパズルを解く 池野信一
BASICで絵を描く 柳井久江
微文方程式をとく 手塚宏史
πを計算する π・ルミノール
素数を見つける 中沢真也
乱数を発生させる 三浦一雄
ライフゲームに挑戦する 中沢真也
チェスゲームへの招待 BYTE特約記事
マイコンで俳句をつくる 竹部俊男

まだグラフィックスも漢字もない時代で、ライフゲームを楽しんでいた 懐かしい時代である。

最初の、池野信一氏の「箱づめパズルを解く」では、6×10のペントミノを 解くのに1965年カリフォルニア大学で、当時の大型コンピュータ IBM 7094 を用いて約9分で解いたとある。

この記事では、最初にTiny BASICで組んで、ちょっと動かしたら2時間も動 かして数個しか解が出てこない。プログラムを改良後、6800のアセンブラでで 書いて、2時間23分かかったとあった。

今の高速なパソコンなら、全解を求めるのに10秒は軽く切れるのではないだ ろうか。今では、ちょっとした演習問題程度になってしまった。

記事の最後の部分を以下に引用しておく。

 以上、いろいろお話してきました。前にもお話したように、 このようなプログラムはこれまで多くの人々によって作られてきました。 大型機の高価な計算機時間をこのような遊びによく使えたものであると 思われるかも知れませんが、ひとつは、このような組合せ論的問題を とくプログラミング技術の研究というような意味や、 プログラムの練習問題としての意味があったようですし、 また、亡くなられた富士通の池田さんなどは、コンピュータの 連続動作試験のプログラムとしてやられたこともあるようです。
 ところで現在は、マイクロコンピュータの出現のおかげで、 このような遊びに、コンピュータを惜し気もなく使えるようになったのは、 まったくありがたいことだと思います。 おたがい、このような時代に生まれたことに感謝し、大いに楽しみましょう。

本書は、コンピュータファンの記事、 TK-80BS ヘクシアモンドの参考資料としました。

1998年6月21日 記


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