本書は、およそパープリンとしか思えない、軽ーいノリの女の子が、コンピュー タ世界のオタクが集まっている会社に、ただただ会社の存在場所がミーハーちゅ うかなんというかそういうところだったので就職し、訳が分からないうちにも、 その狂気の集団の中にいるうちに、どんどんオタクに染まっていく『快感』を 世間の軽いノリの人達に教えようとしたものであります。
会社の就業規則が、
というのである。これって、どこか変なのであろうか?私としては、こんな こと10年前から当然のことと思っていたので、これだけについて延々と「びっ くりした」なんて書かれると、「?」と思ってしまうのだが、私は変か?「会社に来たら、ただちにUNIXにログインし、メールを読んでください。」
隣の机とかに座っている人に対して、直接話かけずに、メールなどコンピュー タネットワークを使って連絡をとるのも変だと書いているが、俗世間から来た 人間様はそう感じるのだろう。
まあ、私にとっては、俗世間からやってきた人間様に、この世界の感想を聞 いたり読んだりしないと、世間の我々を見る目が分からなくなるのだ。それで、 この本は、その辺のところが、実に巧みに、臨場感溢れる書きっぷりなのであ ります。内容も楽しいしね。
「あとがき」に、
「ねーねー加納ちゃん、知ってる?ビジネス雑誌って、こんなバカなこ と書いているんだよー」
といって、うちの社長が、いかにも世の中の社長向けに発行されていると思 われるビジネス雑誌の電子コミュニケーション特集号を見せてくれたからだ。
なんてのが書いてあんだよね。そうなんだよね。まあ、ビジネスマン向けの 全社員にパソコン一台与えて、全社的に電子メールでやらないといけません、 なんつーのは、ほとんどが無茶苦茶を書いているのが多いのであります。書い てる本人が、全然インターネット使っていないことが多いんだからね。
ネクタイ締めて、首締めて、あんな下らん、嘘八百の本を読むくらいなら、 この本を読んだ方が、少なくとも八百倍位は役に立つ。
といっても、そういう馬鹿な人々は、絶対にこのページにたどり着くだけの 能力はないんだよねー。