読書感想文コンピュータ編UNIX & X

UNIXネットワークの日々

著 者:水越 賢治
発 行:株式会社 オーム社
発行日:平成5年11月24日 初版第1刷
定 価:1800円
サイズ:A5版 276ページ
ISBN 4-274-06064-0


本書は、水越氏がオーム社から出している、一連のUNIX関連書籍の第2 弾である。第3弾は、 『Mail & News の日々』 であった。

例によって、Mountain View Software という小さなソフトハウスでのお話 し、出来事を、マンガをふんだんに使って紹介しているのである。

最初に、登場人物の紹介があり、その後にオフィスの俯瞰図(レイアウト) がマンガで紹介されているのであるが、この時点ではオフィスは部屋の中央に 机を4つくっつけた島と、壁ぎわにある机の上にディスプレイを並べているだ けであり、かなり狭い感じである。しかし、社長室は、その当時からちゃんと 別室になっている‥‥‥なんてことはどうでもいいよね。

もう発行されてから2年余りが経っているので、色々な個所で古さを感じる のはいたしかたない。NeXTcubeの話題があり、写真(ただし裏側)などもあっ て、感慨深いものがある。

構成は、

となっている。

第1部は、あの7階層もある階層構造についての話である。ごちゃごちゃ書 いているが、結局、わかる人にはわかり、わらかぬ人にはわからぬであろう。

第2部は、ネットワークの設定という、UNIXのなかで一番混沌としている部 分の話である。もちろん、この部分は、どんどん変化しているので、基本的な 考え方以外は、つまり実際の設定にあたっては、より最新の本を参考にすべき である。

第3部は、インターネット関連の話題を提供しているのであるが、この部分 はページ数も少なく、詳しくは第3弾の 『Mail & News の日々』 を見た方がよいであろう。

ということで、マンガ好きでなければ、この本を読む特別の価値はさほどな いであろう。まあ、お気楽にUNIXネットワークについて知りたければ、最も推 薦できる本であることには今も変わらないようである。もちろん、本質部分の 解説は、まだ1〜2年位は持つのではなかろうか。

この程度の詰まらない解説なら誰にでも書けよう。では、もっと突っ込んだ 解説を、と思ったのであるが、もう読んでから1年以上が経過してしまったの で、私の脳味噌の中には、「面白かった」という印象以外、何も残っていない。

この本の特徴は、とにかくマンガであり、会話調の本文である。だから、見 た目には易しいと思われ、くだらん入門書と判断されるが、内容は意外に充実 している。わざわざ、実際には使わない様な入門用の例を捏造している入門書 が多い中で、この本はそういう安直な方法はとっていないのが良い。だから、 そういう点では参考になるリストも時々載っている。


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