洋書独書記録

AGATHA CHRISTIE


書名 POIROT INVESTIGATES
著者AGATHA CHRISTIE
初出1924
発行2001 Harper Collins Publishers
頁数265ページ(本文)
定価U.K. £ 6.99
ISBN978-0-00-712070-3

一年ぶりにアガサ・クリスティーのポワロを読んだ。 今回は、初期の作品で、それも、短編集である。

短編集は基本的に読まないことにしているのだが、 間違って入手してしまったことに気がついたものの、 読まないのはもったいないと思い読み始めた。

しかし、短編集は、どうにも体に会わないのか、 すでに何を読んだのか、ほとんど頭の中に残っていない。

11編の短編がまとめられていて、11の事件が発生し、ポアロが次々に解決するのだが、 英語で読んでいるために読むスピードが遅いのと、短編集で、それぞれの話につながりが ないとおもってしまい、何日もお休みしてしまう習慣がついてしまう。

そうなると、次第に頭の中が混乱してくる。11の話、ポアロと私(I)は同じであるが、 その他の登場人物は話毎に異なり、各話を読み終える前にダメになってしまうのであった。

それから、短編のためか、短い中でなんとか手早く事件を起こして、あれこれ伏線をいっぱい書いておき、 最後にポアロがちゃんと説明してしまうというので、めまぐるしさもある。 やっぱり1冊で、じわじわと話を盛り上げて、そして解決するのが気もちが良い。

こういう構成のためか、各話で出てくる単語が異なり、辞書を引くことが多かった。 短くまとめるためか、他のポアロのシリーズよりも英語が難しく感じられた。 それとも、初期の作品の方が英語が難しかったりするだけなのだろうか。

ポアロは、その名前からしてフランス人である。本の中では、話すときに、 最初に一言フランス語で何か言い、その後を英語で続けるという感じなのだ。 フランス語で言い始めて、これはいけないというか、それとも口癖なのだろうか。 フランス語は、本書だけではなく、ポアロが喋るとき、とくにとっさのときには フランス語がでてくるというのは、シリーズで統一されているいようだ。 しかし、どうも、使うフランス語の頻度、量が、最初の作品の方が多いようなのだ。

この理由について、考えてみた。

  1. ポアロのイギリス滞在が長くなるにつれて、フランス語があまり口をつして出なくなった。
  2. イギリスで本がよく売れるためには、フランス語を減らした方がよいので減らした。
  3. 時とともに、イギリス人の教養レベルが低下し、庶民のフランス語力が落ちたので、 ポアロのフランス語を減らすしか無かった。
  4. アガサ・クリスティのフランス語力が落ちてきた。(たぶん違う)

原書でフランス語の部分はイタリックになっているのだが、日本語訳では、 フランス語部分はどういう書体になっているのであろうか。 さらに、フランス語訳の場合、英語の部分が仏語になり、仏語が英語になったりするのだろうか。 そうなると、ポアロはあまりにもイギリス滞在が長かったので、 つい英語が口をついて出るのだが、すぐにフランス語に切り替えるという仏語訳になるのだろうか。 そのうち、本屋で立ち読みして確認しようと思う。せっかく東京にいるのだから。

2008年12月23日

書名 The A. B. C. Murders
著者AGATHA CHRISTIE
初出1935
発行1991 The Berkley Publishing Group
頁数228ページ(本文)
定価$6.99 US
ISBN0-425-13024-X

本屋をふらふらしたとき、ちょっと小さめで持ち歩きに便利そうだし、 値段もちょっと低めで、Agatha Christie だからそんなに難しくもないだろう、 丁度どうしても読みたいような本が見つからないからこれを入手した。

さて、読みはじめてから気がついたことは、 普段読んでいる本よりも文字がちょっと小さめで、 なんとなく読みにくいのである。目が悪くなったのであろうか。

A, B, C はやはり事件発生の順番を示すものであった。 ミステリーなので、予定通り謎のまま、連続殺人事件がABC順に起きていくのであった。

最初からポワロが出てくるのだが、それは、予告連続殺人で、 その予告を、なぜかポアロに送って来るのである。

ポアロ以外が、犯人を特定して満足(?)という状態になったところで、 例により、「それは違う」というポアロの発言が始まる。 謎解きをする前に、ポアロはもう一度事件現場を関係者を巻き込みながら回って行くのである。

謎解きが始まるまでは、英語も比較的平易で、淡々と進むのであるが、 さすがに謎解きの個所はそうはいかない。 とくに、本書は、20ページ程、一気にポワロがしゃべり続け、謎解きをしていくのである。 ここは、さすがに正確に意味を理解しないといけない個所である。

しかし、それまでと異なり、とても理窟っぽくなって、英文はどこまで把握できたか定かでない。 謎解きの大枠はわかったものの、細部については明らかに理解できていない。 詳細を理解するには、謎解きが始まるまでの事件を正確に理解しておく必要もあろう。 だが、その部分も間違いなくぼやっと読んでいたので、結局謎解きの詳細が曖昧なままになってしまった。

しかし、わざわざ読み直すとか、翻訳を読むとか、そういう面倒なことはせず、 別の本に進んでしまうことにする。

2007年12月7日

書名 Murder on the Orient Express
著者AGATHA CHRISTIE
初出1934
発行2001 Agatha Christie Signature Edition
頁数347ページ(本文)
定価U.K. £ 6.99
ISBN978-0-00-711931-8

久し振りに Agatha Cristie を読んだ。今回も非常に有名なやつで、 英語もやさしいと言われている(TOEIC 600レベル)本である。

あまりにも有名なので、ストーリーは省略しよう。 名探偵ポアロが登場する。

イスタンブールとカレー間をヨーロッパを横断するように走る オリエントエクスプレス車内での事件である。

前著 "And Then There Were None" よりは事件が着々と発生するので、 気だるさは少かった。まあクラシックの領域に入りそうなミステリーであり、 あまりにもきちんと話が進んで行く感じが、 なんだかミステリーの教科書みたいな感じで、 中盤まではちょっと面白さに関してはいまいちであった。 最後は良いのだが。

さて、本書の英語であるが、実はオリエントエキスプレスということもあり、 国際色を出すためもあってか、頻繁にフランス語の会話(といっても短いフレーズだけなのだが) が出てくる。第2外国語でちょっと学習したくらいでも充分だと思うが、 フランス語が少し分かった方が本書は面白いのではないだろうか。

そもそも、ポワロ(Poirot)はフランス語の名前の筈である。 名探偵ポワロは、英語、フランス語、ドイツ語も使って推理をしていく。 ただし、ドイツ語は本の中には登場しない。

私は、フランス語は第2でも、第3でもなく、勝手にちょっと興味が有って 勉強しただけ(そしてすでにほとんど忘れている)だが、 それでもほとんどどわかるようなもので、たとえフランス語の部分を理解できなくても、 なんら困る内容ではない。面白み、味わいがちょっと減るくらいのものだろう。

なお、推理小説だから、推理しながら読むのが本筋だろうか。 最後まで読めば謎はポアロが説明してくれるのだが、 何とかそれよりちょっと前で気がつくことができた。やれやれ。

2007年9月23日
書名 And Then There Were None
著者AGATHA CHRISTIE
初出1939
発行May 2001/St.Martin's Paperbacks editioon
頁数275ページ(本文)
定価U.K. £ 6.99
ISBN0-312-97947-9

推理小説は、たとえ日本語であってもほとんど読まない。 生れてこのかた、まだ両手で足りる程度の冊数しか読んでいないことは確かである。 でも、何故かこの本が書棚に転がっていたので読んでみた。 本が存在すると、つい読んでしまうというのは悪い癖である。

あまりにも有名な推理小説なのだが、初めて読んでみた。 あらすじなど書くのは面倒なので、 ウィキペディアの「そして誰もいなくなった」 を見て欲しい。

10名が島の館に招待されて行くのであるが、島に閉じ込められ、次々に殺されていくのである。 互いに犯人を探りあうのであるが、結局全員が殺されてしまう。 しかし、最後の一人まで死んでしまっては、犯人が分らないのである。 (しまった、あらすじを書いてしまった) もちろん、最後には犯人をちゃんと示しているのだが。

さて、登場人物が10名もいたので、 私の頭では登場人物を把握しきれなくて、とても混乱してしまった。 記憶力が弱い人にも読めるように、もう少し登場人物が少ないのが良い。

10件もの殺人事件が発生するのであるが、でも、 ストーリー展開がゆったりとした感じで、 読んでいてペースが掴みにくいのであった。 たたみかけるように書いてくれないと、 私のように飽きっぽい人間には困るのである。

内容のことは無視して、英語のことだけを書いておこう。 この本は、比較的やさしい推理小説ということで、TOEIC 600 レベルということになっている。 そういうこともあって、安心して読み始めたのであったが、予想が違った。

推理小説だから、事実だけではなく、心の中を様々な方法で表現してくれるものだから、 知らない単語がとてもたくさん出て来てしまった。 というか、私がそういう類いの英単語(たぶん日本語も)に弱いのが、 本書を読みづらく感じた理由かも知れない。

たとえば、 stealth という単語は、ステルス戦闘機 の stealth としてしか知らなかったのだが、 stealth は「内密」という意味だったんだ。 どうも科学技術用語から本来の英単語の意味を発見している気がする。 やっていることが逆だ。

2006年6月18日
洋書独書記録