洋書独書記録

GREG MORTENSON


書名 Three Cups of Tea
叢書Young Readers Edition
著者Greg Mortenson & David Oliver Relin
初出2009
頁数184ページ(本文)
定価$8.99US
ISBN978-0-14-241412-5

http://www.threecupsoftea.com/

The Kite Runner以来の、パキスタン、アフガンの本だ。 そして、今回は、今も活動を続けている実話である。 フィクションより、ノンフィクションの方が、訴える力が桁外れにある。

本書は、Youth Editionである。本屋でYouth Editionのコーナーをふらついていたときに 見つけたのがこの本である。Youthの本は、比較的読みやすいということもあって、好んで読んでいる。

主人公のGreg Mortensonは登山家で、パキスタンと中国の国境にそびえる世界第2の高さを誇るK2を目指したのだが、 登頂は失敗し、下山の途中でシェルパとはぐれ、死にそうになっているところを村人に助けられ、 村の実状をつぶさに知ることで、そもそも学校がないことを知り、なんとか学校をつくることに奔走した。

ただの看護師なので、村人と学校設立を約束したが、金が無い。資金の集め方も分からない。 そのうち、American Himalayan Fundationが助けてくれたり、知り合いの登山家で実業家として 成功した者が学校を建てる資金を出してくれた。

これで作れるとパキスタンに出かけ、途中の町で資材を購入し運んでいくのだが、 目的地の直前で、川を渡らなければならないのだが、橋がない。 橋がないので、地元民は、ワイヤーを渡して、人がやっと乗れる箱をぶら下げて、 それで川を渡っていたのだった。とても資材など運べない。

学校を作る前に、橋が必要だ、橋を作ってくれと頼まれた。 もう資金は資材調達に使ってしまってないので、またアメリカに戻り、橋の資金を集める。 どうしても集まらないので、前回ポンと学校の金を出してくれた登山家に打ち明けると、 また橋の資金を出してくれることになった。

それで、何とか橋ができた。橋ができると、村人たちが、近所の村にも行くことができるようになり、 村の生活は一気に変わったのだった。そして学校も建った。

そして、子供たち、とりわけ女の子たちが学校へ行き、勉強をするようになった。 勉強することで、自分たちの生活環境を、自分たちで変えていくようになっていくのを見て、 さらにたくさんの学校を作らねばという使命感に燃え、パキスタンの奥地だけでなく、 隣のアフガニスタンにも学校を作り始めるのであった。

さて、この本の題名が、Three Cups of Tea なのだが、これには深い意味がある。 要するに「お茶をしよう」ということ。 某国は、ODAと称して多額の支援をあちこちの国にやっている訳で、 どんなに頑張っているかを金額で示す程度である。

しかし、金だけ与えるのでは何の解決にもならない。下手をしたら武器に変わってしまう可能性さえある。 それより、はるかに重要なのは教育だ。こどもたちに教育をすれば、自ら考え行動できるようになり、 そのような非常に貧しい国も良くなるだろう。衛生も良くなる。

でも、これを推進するには、現地の人々との話し合いがなにより重要だ。 頑張って学校を建てようとしても、地元の意向を無視しては何もできない。 地元民が自ら学校を建て、地元民が先生になり教えるというのが重要だ。

そのためには、「お茶をすること」が重要なのだ。 まあ、そんなに焦らず、お茶をしよう。 それを、村の長老たちから教わったのであった。

2009年5月23日

インターンシップ体験記


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