洋書独書記録

Saint-Exupery


書名 Wind, Sand and Stars
著者Nick Hornby
訳者Lewis Galantiere
初出1939
発行1992 A Harvest Book
頁数229ページ(本文)
定価----
ISBN0-15-697090-2

サンテグジュペリというと『星の王子様』があまりにも有名だが、 パイロット、飛行気乗りという職業を忘れてはならない。 本書は、パイロットとしての体験、パイロットとして空から眺めた人間の生き様などが 短編集の形でまとめられている。

サンテグジュペリは、20世紀前半にパイロットをしていたわけで、 当時はまだ飛行機の性能はとても悪く、 飛行機で高い山脈を越えたり、大西洋を渡ったり、サハラ砂漠を横断するなどは 相当困難なことであった。 郵便飛行機のパイロットをやっていたのだが、行方不明、墜落が頻繁にあったころで、 そのあたりの同僚たちの行動なども書かれている。

常に目の前に死がある状況の描写であり、内容は非常に重く、 読み進めるのも困難な、重圧で押しつぶされるような内容である。

内容が重いだけでなく、英語も相当に難しい。 それでも、本書は読む価値がある。人間の生き様を、自ら非常に危険な状況の中に 身をおきながら書いており、圧倒的な迫力がある。 迫力がありすぎるので、こちらもその気で読まないとならない。 でないと、その内容に吹き飛ばされてしまいそうだ。

『星の王子様』は、とてもかわいい、ファンタスティックな本というイメージが強いだろうが、 実際にそうだろうか?実際には、とても悲しい本、さびしい本ではないだろうか。 本書と内容的には重なる部分もあるのではないかと思う。

本書は英語版で、題名が"Wind, Sand and Stars"となっているが、 原書はフランス語で、"Terre des hommes"(人間の土地)である。 内容からいって、フランス語の原題の方が良い。 なぜ、英語の題名がこんな題名になってしまっているのか不思議である。

それから、やっぱり本書はフランス語で読むべきなのかな。 しかし、本書は内容的にも表現的にも難しいので、今のフランス語力ではとても 読めそうにない。そのうち『星の王子様』をフランス語で読むか聞くかしてみたい。

2008年6月13日

インターンシップ体験記


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