洋書独書記録

Yann Martel


書名 Life of Pi
著者Yann Martel
初出2001
発行Harcourt, Inc.
頁数401ページ(本文)
定価$8.99
ISBN0-15-603020-9

本書は、表紙の絵のように、太平洋をベンガルタイガーとともに漂流した Pi(パイ)少年の漂流冒険物語である。

本書は3部からなる。

PART ONE Toronto and Pondicherry
PART TWO The Pacific Ocean
PAET THREE Benito Juarez Infirmary, Tomatlan, Mexico

第1部は、まあ枕というか、導入部分であるが100ページを超える分量があり、 さまざまな背景、事情の説明がある。 少年の本当の名前は、Piscineであるが、これを聞けば、当然 Pissing を想像するだろう。 辞書をひくと、「ひどい、まったくの」程度の意味しか出ていないかもしれないが、 原形の piss を調べないといけない。意味は「小便をする」である。 これでは、Pissingと呼ばれるのは困るではないか。 そういうことで、最初の2文字の Pi に縮めて呼んでもらうようにしたわけだ。

さて、だい1部は、インドのPondicherryという元フランス領での話であり、 父親はそこで動物園を運営してたのだった。 そのため、動物についての説明がよく出てくる。 もう一つは、宗教の話である。これが大変である。 キリスト教(カトリック)と、ヒンドゥー教の話が出てくる。さらにイスラム教も出て来て、 どの宗教にも信じるのである。 それぞれの聖職者は、どれか1つの宗教にしなければいけないというが、 Piには全ての宗教を同時に受け入れることしかできない。

しかし、こちらにとっては、色々な宗教の話が出てくると、どんどん読むのが大変になってしまう。 本書は、過去に一度挫折した本である。 というのも、この宗教部分で頭がついていけなくなったからである。 今回ももちろんよく分らなかった、とくにヒンドゥー教についてはよく分らなかったが、 洋書も何冊も読んでいると、読み飛ばす能力が備わったのか、耐えること、無視することができた。

第2部は、太平洋を漂流する話だ。 第1部の最後で、カナダに行くために船に乗ってPondicherryを出て、 第2部でどんな航海になるのかと思ったら、最初の文が The ship sank. である。 何の説明もなく、いきなり船が沈み、lifeboatに乗るのである。 こういう話の展開もあるのかと、勉強になった。

漂流は、Bengal tiger の Richard Parker と2人(匹)での漂流となる。 最初は色々な動物もいて、その中のハイエナが次々と動物を襲い、 最後にハイエナがBengal tigerで一発で簡単にやられるのである。

漂流期間は227日と長く、そのため色々なことが起きるが、書くのは面倒なのでやめる。

そして第3部はメキシコの海岸に漂着し、Richard Parkerはどこかへ行ってしまい、 Piはどのように漂流したか、どのように沈没したかの調査を日本人から受ける。 というのも、沈没した船は日本の船だったのだが、船名が Tsimtsum というのが納得できない。 日本ではなく、韓国かどこか他の国と著者は混同しているのではないかと思う。

調査であるが、虎と漂流したということを信じてもらえない。 やむなく、人間数名と漂流していたのだが、次々と殺しあって、 最終的に自分ひとりになった話をでっちあげた。

最終章(100章からなる)で、そのとき話た内容を基いたレポートの核心部分が載っている。 さて、「Bengal tigerと一緒だった」と「人間と一緒だった」のどちらが報告書に書かれていたであろうか。

2008年2月11日

オープンソース
Scheme言語処理系
Gaucheの愛好者団体

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