洋書独書記録

JEFF HAWKINS


書名 ON INTELLIGENCE
著者Jeff Hawkings with Sandra Blackeslee
発行2004, An Owl Book, Henry Holt and Company, LLC
頁数262ページ
定価15.00 US$
ISBN0-8050-7853-3

本書を読みはじめてから、BLUE BACKSの 『進化しすぎた脳』 を読みはじめたのであるが、この2冊は内容がかぶる部分もあり、 いったいどっちで読んだ内容か分からなくなった部分もありそうだ。

本書の著者は、Palmのペン入力文字方式であるGraffitiの発明者である。 要するシリコンバレーで著名なコンピュータ屋で企業家(うらやましい)なんだが、 脳科学にも非常に興味をもっている。 それで、本書はコンピュータエンジニアから見た脳科学の解説となっている。

図が非常に少なく、ほとんど文字だけで延々と解説が進んで行くので、 入手したものの、こんな本私の英語力で読めるのだろうかと不安で、暫く積読しておいた。 年を越したし、他に適当な読みたい本が書棚になくなったので、読みはじめた。

英語のレベルは、懸念したほど難しくはなかった。 "RIGHT HAND, LEFT HAND"と同程度ではないかと思う。 既に、軽い内容ではあるが、脳科学と少しは関係のある本を読んでいたこともあり、 それほど苦労はしなかった。

CONTENTS

  1. Artificial Intelligence ... 9
  2. Neural Networks ... 23
  3. The Human Brain ... 40
  4. Memory ... 65
  5. A New Framework of Intelligence ... 85
  6. How the Cortex Works ... 106
  7. Consciousness and Creativity ... 177
  8. The Future of Intelligence ... 205

6. How the Cortex Works が本書の中心をなし、それ以前の章は準備みたいなものだった。 Cortexとは、大脳皮質のことで、大脳皮質は名刺6枚程度の厚さで、実際にも6層になっている。 神経細胞は簡単なんだが、ネットワークが大変に発達している。

大脳皮質の6層の中に膨大な量が記憶され、脳に届く様々な信号と、 記憶内容(脳内の信号)とを照合することでINTELLIGENCEと言われるものまで実現できている。 そして、この6層構造自体は構造は簡単なので、この部分を何らかの電子回路(?)で実現できれば、 INTELLIGENCEを持つ装置を作れるかもという話。

単純な素子を、脳神経のようなネットワーク状に結んで、 外部から情報を延々と入れる(教育)すれば、知的装置ができるのではないかという。 人間は、生まれたときには頭にはなんら知性は備わっていない教育可能な白紙の状態で、 教育次第で人間の性能が決まるらしい。 遺伝子の影響は、実はかなり少いらしい。

書けば書く程、『進化しすぎた脳』と内容を混乱してしまいそうなので、このあたりでやめておく。

最近の神経科学、脳科学は面白い。 私は、人工無能に応用できないかと思って読んでいるだけなのだが。 人工無能を作って、適当に情報供給をコントロールすると人工知能なりそうだ。 しかし、情報供給、つまり教育というのは大変なのではないかと思う。 日本の教育は成功していると言えないような気がするし、教育を間違えると変な装置になるかもしれない。 ということは、最終課題は教育になるんだろうか。

2007年2月11日
洋書独書記録