洋書独書記録

Joseph LeDoux


書名 SYNAPTIC SELF
著者Joseph LeDoux
発行2002 Viking Penguin
2003 Benguin Books
頁数406ページ(本文324ページ)
定価16.00 US$
ISBN0-14-200178-3

なかなか読むのが大変な本だった。 ちゃんとした、Penguin Booksのポピュラーサイエンスなので、 英語の表現も文学的になっていたりした。 とくに、最初の方は、self, soul とかがばかり出て来て、 なかなか synapse の話にならなくて、何だか哲学、宗教とかの本かと 思わせる内容であった。

この本は、題名にもあるように、SELF(自己)がどうして生れるか、 SELFとは何かを追及するための本のようだが、 こちらは、SYNAPSE にしか興味がない。 しかし、この本は高尚で、自己を、人間を深く理解するために、 SYNAPSEについて延々と説明しているようだ。

そんなことはどうでも良いのだが、SYNAPSEについて、色々書かれているのだが、 専門用語が次々と出てくる。脳のなかの各部分だったり、ホルモンの名称だったり、 精神病関係の専門用語だったり、薬の名称だったり、とにかく一杯出て来て、 とても把握できないままページをめくり、なんとなく読み終えた。

最後の章が、"Who Are You?" である。 最後に、本書の題名にもなっている、SELFについての答が出ているのかと思って頑張って読んだ。 最後の章は、実際には、それまでに説明したことのまとめになっているだけで、 なかなか"Who Are You?"の答が出て来ない。

そして、最後が

You are your synapses. They are who you are.
で締め括られていた。 たったこれだけでは、騙された感じである。 そんなこと、この本を読む前から知っているわい、と思ってしまった。 この文に対するさらに詳しい、あるいは行き過ぎた解説を望んでいたのだが、 本全体が無難な解説が延々と続き、最後がこのまとめだったので、 不満が残ったままである。

それにしても、図が少なめで、写真などほとんどない。 文章と概念図だけで、延々と読んでいくだけの英語力もなければ精神力もなく、 脳科学はちょっと勉強を始めたばかりでもあり、いきなりこの本はきつかった。

読み始めたのは、2月末ころだったと思う。 途中で、挫折しながら読み続けたので、2ヶ月もかかってしまった。 もっとやさしい脳科学の本を読むべきだったと反省することしきりである。

2007年4月28日
洋書独書記録