上手になるには、上手な師匠につくことが一番ですが、周りにCをちゃんと教えてくれる人がい ない場合も多いでしょう。大都市に住んでいる場合や、大企業の技術者の場合は、その気で探せば 結構身近にいるものです。でも、そうでない人にとっては、本や雑誌くらいしか情報がないといえ ます。パソコン通信を利用するのも手ですが、やはり直接教えてもらう方が優れています。 プログラムを教えてもらうには、まず、自分でプログラムをどんどん書いてください。たぶん、 いっぱい失敗をするでしょう。原因の大部分は自分だけで分かるでしょうが、どうしても分からな い個所はよく知っている人に聞いてみましょう。 すでにCでプログラムを組んでいる人は、ソースプログラムを診断してもらってください。でき れば、何万行、何十万行のCプログラム開発経験がある人ならば最高です。でも、「ひどいプログ ラムだ」と言われるのが普通でしょう。どこが下手なのか、じっくりと聞き出してください。初心 者のうちは、上級者の言うことは理解不能な内容も多いですが、できるだけ理解するように努力し ましょう。最初は理解できなくても、そのうちできるようになる時期がきます。 自分のプログラムを人に見せると同時に、人のプログラム、できれば優秀なプログラムをできる だけ見て参考にしてください。今では、Cで書かれたPDSがいっぱいあるので、入手は比較的簡 単ですね。 Cの本はいっぱいありますが、Cの勉強そのものを目的にした本は、どうしても細部にこだわっ たものが多く、表面的な知識や技術に終わってしまいがちです。本はいっぱい読んでください。効 率良くノウハウを身につけられます。でも、本だけに頼るのは危険です。 本を読み、自分でプログラムも組み、そのプログラムを人に見せて批評してもらい、人のプログ ラムも読んでください。これだけすれば、絶対上達するはずです。 あるパソコンソフトハウスでの話です。Cプログラム経験が何年あっても、すごく下手なプログ ラムを書いている人たちがいました。彼らは、自分たちのソースプログラムをできるだけ隠し、誰 にもソースを見られないよう努力していたのでした。グループ内部にもCの得意な人もいず、外部 に教育やコンサルティングも依頼しなかったため、あまり分からないままCのプログラムの量だけ が肥大していきました。初期にちゃんとした指導がなされていたら、いったい何十人年(何億円) の節約になったことでしょう。 これは1社だけではありませんでした。みなさん、こんなことにならないように気をつけましょ う。
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