『Cプログラミング診断室』目次次(第7章 文字処理は得意 プログラムの紹介)

第7章 文字処理は得意

はじめに


診断室のせいかどうかは分からないのですが、仕事の関係で、人の書いた、何とか動作している らしいプログラムの機能向上の依頼が多くなってしまいました。プログラムの動作だけからは、そ れなりに動いているように見えるのですが、いざプログラムリストを見ると、「ぎゃーっ」という か、「目が点になる」というか、とにかく迷作なのです。

直接の担当者たち(ときには、私も入ります)は、「一体、何考えてプログラム作ってるんだ」、 「もう全部書き換えてしまうか。その方が、最終的には早く完成する」、「機能拡張しているより、 元のプログラムのバグ取りをしているだけではないか」などなどの過激な言葉が、ついつい飛び交っ てしまいます。

このくらいの苦言をブツブツつぶやきながらでないと、とてもプログラム修正作業をする気にな れないものです。作った個人のこき下ろしではなく、そのような状況を作ってしまったり、いつま でも放置していたことに対して文句を言っているのです。作った個人は、どちらかというと、ちゃ んとした指導を受けられなかった被害者みたいなものですからね。でも、下手なのに、自分はちゃ んとコーディングしていると思いこみ、誰の意見も聞かない「救い難い人」もいますね。

これらのプログラムは本当に下手なのですが、とんでもないことに、恐ろしいことですが、実際 に何年間も全国津々浦々で運用され続けているため、やたらに変更できないなど、改造にあたって は細心の注意も必要だったりして、足かせがいくつもあったりします。

断っておきますが、これらのプログラムの初期バージョンは弊社の作ではありません。そんなコー ディングだったら、即書き直させますからね。本人の教育のためだけではなく、よりエラーフリー なプログラムに近づけ、延々とデバッグするという泥沼に落ち込まないためにです。本当は、「吐 気」を催すようなソースプログラムを自分達のハードディスクの正式なディレクトリに入れてしま うと、そうでないプログラムまで腐ってくるような気がするからです。診断室で紹介しているプロ グラムも同じハードディスクには入っていますが、ちゃんと"dirtyc"というディレクトリの下に明 確に分けて入れています。

今回は、そのようなプログラムの中から紹介します。


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