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『天網恢恢』/校正の苦労


先週、突然、出版社から、ドサッと荷物が届いた。なにか良いものを送っ てくれたのかと思って封を開けてみると、私が書いた原稿のゲラではないか。 ようするに、『早く校正をしろ』ということで送ってきた訳だ。

ということは、もうずっと前から、この本を出す出版社は決まっていた訳で ある。なんたって、内容がどぎつい、いや真実を書いているだけなんだが、そ れだからこそ多くの出版社は尻込みをする。困ったもんだ。

と思っていた時に、偶然やってきたのが 技術評論社である。 というのは嘘で、書きませんか、こういうヤバイ本を、という話を、技術評論 社から持ち掛けられたのである。そのあたりは、 執筆の経緯を読んでくだされば、よ〜 く分かる筈である。

さて、今回も、縦書きである。インターネットを既に十分使いこなして、毎 日私のホームページに来るのが日課になっているような人ではなく、インター ネットが怖いのであるが社命で使わざるをえないとか、まあそういった類の人 にも、ちゃんとインターネットの嘘実をきちんと伝え、阿呆な失敗をしないで すむようにという良心の塊で書いた本である。

さて、校正を緊急にしなければならない。それも、自分で書いた文章だ。も う書いてからかなり時間が経っているので、自分の文章でも、他人の文章のよ うな感じで読めてしまう。

「う〜ん、なるほど、いいこと書いているなあ。そうなんだよな」なんて相 づちを打ってしまう、てのは嘘である。同じ文章を、何度も何度も読み返すの は辛い。読み返す毎に、明らかな誤字脱字が見つかってしまう。自分の文章は、 内容が分かっているだけに、誤字脱字はなかなか見つけ難い。実は、見なくて も読めてしまうのであるから、目は紙の上を追っている筈なんだが、その情報 は脳まで届かず、脳は勝手に解釈して正しいと判断を下してしまう。

ようするに、校正というのは、文章のバグ捜しである。バグっちゅうものは、 必ずいやだと思っているところにいて、退治は困難を極める。

まあ、本を書いたり、校正したりするのは、慣れてはいるので、それ自体が そんなに大変という訳ではない。愚息が学校から持って帰ってきた夏休み中の 父兄への用紙を見ていたら、つい、漢字の誤りが目に付いてしまった。「持参」 が「自参」となっていたから、バグとは思ったが、「自分で持って来い」とい うことを強調しているのかと思ってしまった。(いかん、いかん、職業病がで てしまった)

さて、この本、テーマが『インターネットの真実の姿を伝える』ことなので ある。そして、その対象となるインターネットの世界が、日々急激に変化して いるのである。まあ、そういう世界について、するどい突っ込みを入れようと して書いたものであるので、すぐに変化してしまうことを書いてしまっては、 出版までに全部が嘘になってしまう。だから、できるだけインターネット業界 の裏に潜む問題点をえぐることを中心にしている。

でも、あまり抽象的になってはならないので、具体例も入れた。それも、過 去にこういうことがあってと言っても無意味なので、某ホームページはこんな 阿呆な状態だよとか、具体的に書いてある。書いてあるだけではなく、実際の ホームページの絵もちゃんと入れている。

だが、これが私の意志とは無関係に、勝手に変化していく。せっかく阿呆加 減が素晴らしかったのに、もう表示が変わってしまって、絵を取ることさえ出 来なくて、急遽変更したものもある。

とにかく、そんなこんなで大変なんだが、校正の〆切は、7月29日(月) となっているが、それって今日のことだ。こんな文章を書いている場合じゃな いね。早く校正を終えて、上京して、都会(新宿区!)の技術評論社まで届け なければならない。もう時間がないから、電車の中で校正しながら行くことに しよう。

技術評論社の方、これから行きますから、待っててね。

1996年7月29日


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