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無料ソフトウェア


以上は、コンピュータの進歩の側から見たものであるが、プログラム(ソフトウェア) を作る側の変化も激しい。まず、コンピュータが安価になり、誰でも買えるようになった。 そして、コンピュータがあらゆる分野に進出し、そのためのプログラムを作るべくプログ ラマ人口が急増した。この急増は、プログラム開発の質と量を変えてしまった。

昔は、コンピュータを動かすためには、様々のプログラムを、コンピュータ・メーカー から買っていた。しかし、今のコンピュータの世界は、無料のソフトウェアで多くの部分 が支えられている。もし、無料のソフトウェアが使えなくなると、世界中の大多数の業務 用コンピュータが甚大な被害を被ることも事実である。

ソフトウェアが無料というと驚く人もいるかも知れない。これは、主に欧米の大学など が学内利用や研究の一環として作り上げたプログラムを全世界に無料提供しているものな どがある。今では、無料プログラムを作ることだけを目的とした組織もある。コンピュー タ・メーカーでも、自社のコンピュータの普及のために無料プログラムを作ることは良く ある。

無料というと品質が悪いと思うだろう。しかし、世界的に流通しているような無料ソフ トウェアの場合には、品質が非常に優れた物が多い。そもそも、それらの多くは、世界を 代表するコンピュータ技術者の作った物も多いのであるから当然である。無料ソフトウェ アは、そのソフトウェアに関する全ての情報が公開されていて、それを利用して研究した りできるようになっている。とにかく、公開が原則である。商品の場合は、公開してしまっ ては、金が取れなくなってしまうので、非公開である。この、公開、非公開の差が、品質 に響いてくる。

品質は利用者数に比例することを知っているだろうか。良質で有名な無料ソフトウェア には、膨大な数の利用者がいる。その大勢の人達が、様々な使い方をするので、徹底的に テストされる訳で、誤りがあれば早期に発見でき、修正される。

商品の場合は、非公開なので、詳しいテストはソフトウェアを作った者しか行なえない。 しかし、無料ソフトウェアは完全公開なので、実力のあるコンピュータ技術者ならば誰で も詳しいテストが行なえる。テストだけではなく、原作者以外が改造できるのである。

コンピュータの種類は膨大であり、それらを一通り揃えるなど決してできることではな い。たとえできたにしても、コンピュータが異なれば操作が異なるので、多機種を使いこ なすのは大変である。それより、ソフトウェアを公開し、各コンピュータに慣れている人 に、それぞれのコンピュータでの動作テストをしてもらった方が賢明である。

このようにして、無料ソフトウェアは、あらゆるコンピュータで動くようになっていっ た。

一方、商品としてのソフトウェアはどうだろうか。利用者数から言えば、無料ソフトウェ アに比べると少ない。もちろん、商品だから、誤りがあって指摘すれば、直してくれるこ ともある。分からなければ、指導してくれることもある。

商品が無料ソフトウェアに比べて優れている点は確かにある。売ったところが、取りあ えず面倒を見ることだ。しかし、有料だから品質が良いとは思わない方が良い。有料だか ら安心なんてとんでもないことだ。

良い物が良い、悪い物が悪い。ただそれだけである。


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