目次次「テストの有効性」

COBOLとデータベース


1990年代初頭まで、事務処理のプログラムでは、COBOL(コボル)というプロ グラム言語が一般に使われていた。そして、コンピュータ技術者のもっとも多くが、この 言語を使ってプログラムを作っていた。まあ、今までは、プログラムのもっとも多くが、 事務処理のために作られていたのだから当然であろう。

事務処理プログラムは、その基本が極めて類似している。要するに、データの検索とか、 表示、追加、削除などを行なう訳である。単価、納期、数量、割引率、担当者、取引先、 支払方法など様々な項目があるが、非常に大局的に見れば、データの帳簿処理であり、よ く似た処理である。

これらは、非常に「定型的」という特徴がある。「定型的」ということは、コンピュー タで自動化し易いということである。

「COBOLのプログラムは、みんな同じようなもので、一度覚えてしまえば楽ですよ」 と教えてくれた人がいた。

ということは、個々の事務処理システムのためにプログラムを作るのではなく、考えら れる事務処理全般を包括するプログラムを作り、それを利用して事務処理を行なうことが 当然考えられる。つまり、プログラムを作る手順を、プログラマという人間が覚えるので はなく、コンピュータに覚えさしてしまえば、もう自動的にプログラムができる訳だ。そ うしてでき上がったのが「データベース」である。説明が荒っぽいが、まあそんなものだ。

データーベースを売りまくっている会社の社長が、データーベースを利用して事務処理 プログラム開発の受注をとるときの苦労を語ったのを聞いたことがある。

「COBOLで開発している会社よりも何分の1かの期間でプログラムはできる。簡単 なのであれば、お客との打ち合わせをしながらだって作れる。難しいのは、ある程度の時 間を寝かせてから、お客に渡さなければならない。これが大変だ」

大変お客を馬鹿にした話だ。

でも、実際、そのくらい開発にかかる時間が違うのである。今まで、何ヶ月もかかって いたプログラム開発が、せいぜい何日のオーダーになってしまった。これでは、COBO Lで作っていたのでは、全く商売にならない。手作りが良いなんてのは、コンピュータの 世界では全く意味がない。早く、安く、信頼性が高いのが良いのである。

信頼性も、データベースを使うことで、大変な進歩があった。今までは、プログラムを 延々と書いていた。長く書けば書くほど、どこかに誤りが入ってしまうことは避けられな い。しかし、データベースを使うようになると、データベース言語を使って、非常に短く 書くことができる。短いということは、誤りが入る可能性が減ることであり、信頼性の向 上に繋がる。

さらに、データベース自体が、事務処理に必要な機能の殆どを吸収してしまった。CO BOLでは新規開発になるような面倒なことが、データベースならば最初からできてしま う。

とにかく、COBOLとデータベースは対等に競争することはできなくなった。コンピュー タが進歩し、プログラムの自動化が進んだためにCOBOLが衰退してきたのだ。これは 必然の流れで、もはや逆戻りすることはないだろう。

これにより、大量のCOBOLプログラマが不要になってしまった。ときどき、就職情 報誌などで、COBOLプログラマのCプログラマへの転職の話が載っているが、こうい う事情があったのである。

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