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書名 プロジェクトX 挑戦者たち 1
執念の逆転劇
著者NHK「プロジェクトX」制作斑
発行日2000年6月30日
発行元日本放送出版協会
頁数四六判、318頁
定価1700円(本体)
ISBN4-14-080529-3

現在、NHKでも放映されているプロジェクトXというドキュメンタリー番組を 本にしたものである。現時点で8冊の本が出ており、ジュニア版とか、その他多く の関連出版物等もあり、明らかなベストセラーである。

執念の逆転劇 4-14-080529-3
復活への舞台 4-14-080530-7
翼よ、よみがえれ 4-14-080571-5
男たちの飽くなき闘い 4-14-080572-2
そして、風が吹いた 4-14-080573-0
ジャパンパワー、飛翔 4-14-080574-9
未来への総戦力 4-14-080575-7
思いは国境を越えた 4-14-080635-4

以上のようなシリーズ本であり、読み終えたのはまだ半分くらいである。テレビでの 放映もごく一部ではあるが見た。

ここで取り上げているのは、ニュースでも取り上げられたような、多くの人々の 記憶に残っているようなさまざまなプロジェクトについて、まとめたものである。 1冊にだいたい5、6個のプロジェクトが入っているので、ドキュメンタリー短編集 のような感じである。

さすがにプロジェクトX自体がNHKの大きな目玉プロジェクトであることもあり、 かなり調べ上げられている。それ以上に、普通なら、取り上げている個々のプロジェクトは、 ドキュメンタリーとして1冊にまとめられるくらいの量があるのを短くまとめているので、 各プロジェクトの話は一気に読み切れる量なのと、 そのために密度が濃くなっているのがベストセラーになった要因かと思う。

放映されている内容は、確かに映像として見られる、サンプルなどを使っての説明がある、 担当者の声を聞けるなどのメリットはあるものの、いずれもプロジェクトが進行していた 最中に録画したものではなく、後から放送のために録画したものがほとんど全てであり、 思った程の臨場感は感じられなかった。10年、20年、30年という歳月が既に経過している プロジェクトも多く、どうしてもある意味思い出的にならざるを得ないような映像が多かった。

本は、その点がまったく違うようだ。本は、基本は文章であり、読者は、読んで勝手に 想像する訳だが、このようなドキュメンタリーには、本の方が優れているような気がした。

内容は科学技術的なものが多いが、とにかくなんでもかんでもあるという感じだ。 国家プロジェクト級から、企業内の極秘のプロジェクトまで、さまざまである。 もちろん、ここに取り上げられているからには、少なくとも当時においては相当の評価を 得たものばかりである。

成功例もいいが、失敗例も取り上げて欲しいと思うが、取材は困難であろうか。 せめて税金を膨大に費して大失敗したプロジェクトは、その後始末として、必ず ドキュメンタリーにまとめて発表してほしい。失敗の原因究明義務を負うくらいのことは 今後同様の失敗を繰り返し、税金をどぶに捨て続けないためには必要ではなかろうか。

とりあえず、Σなんてどうだろう。

2001年9月28日


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