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書名 新・和算入門
著者佐藤健一
発行日2000年8月10日
発行元株式会社研成社
頁数四六判、175頁
定価1600円(本体)
ISBN4-87639-619-1

書店に行ったら、どういう訳か和算の本がずいぶん並んでいた。書店の隅に こっそりと置いてあるのが和算の本の普段の扱いなのだが、和算の本が何冊も 平積になっていて、いったいどうしたことなのだろうかと思ってしまった。 和算が流行っているのだろうか。和算というのは、これを勉強して何かの 訳にたつというような代物ではなく、道楽の極みと言われているのである。 和算の本が売れるということは、よほど世の中暇になったのかと思いながら、 つい入手してしまった。

本書は、完全な入門書であった。ちょっと簡単すぎてつまらなかったが、 始めて和算の本を読むには適当かもしれない。 古い書物の絵も入るには入っていたが、かなり少なかった。 今では、『塵劫記』の解説書も出ているので、こちらを入手するべきであった。

和算の中には、多数のパズル的な問題がある。西洋とのかかわりとか、 万葉の時代の話とかあり、算術というか、そういうものの歴史がかんたんに分かる。 重要なのは、和算は、一方では庶民の生活に必要なそろばん(算盤には別の意味が有る) での勘定の仕方を中心とする実用的な面と、純粋数学的にどんどん傾斜していき 非実用の極みみたいな方向とに分かれてしまったようである。

簡単ではあるが、算木の使い方が書かれている。そして、算木を使うとき 算盤の上で計算するが、この算盤は、位取りを考えた罫線の引かれた紙とか布のことである。

まあ、極めてやさしい入門書であり、数時間もあれば楽勝で読めてしまう。 この辺が、どうも和算的でないかな。


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