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コダック社の日本研究所の縮小のニュースなんて

1996年8月24日

先日、台風がやって来て、西日本に被害をもたらした。もちろん、東京にも ちょっと被害をもたらした。東京都目黒区駒場といえば、東京大学教養学部が あるところである。そこの大規模マンションの工事現場の大型クレーンが倒れ て、近所の民家がぺっしゃんこに押し潰されたのを知っているだろうか。偶然 にも盆休み中で、家の人全員が旅行中で、人命の被害は奇跡的に無かった。

さて、私は、その事故現場の近くに時々行くことがある。クレーンが倒れる 前に、窓から見ていたら、その工事現場付近に3本の大型クレーンが林立して いた。そのうち、1本だけが、どうみても斜めに立っている。何で、あんなに 斜めの状態のままにしているのであろうか、倒れて事故でも起きたらどうする のだ、と他人ごとながら思っていた。

もちろん、危なそうだから、その工事現場の近所は通らないようにしていた のはもちろんである。あんな20階あるいはそれ以上の高さがあると思われる クレーンが襲って来たら、絶対逃げられないもんね。

で、台風の直後、たぶんラジオで聞いたのだと思うが、「目黒区駒場でクレー ンが倒れました」というのをやっていた。後日、駒場の近くへ行った時に見て みたら、斜めになっていたクレーンがなくなっていた。やはり予測した通り倒 れていた。いや、現場近くへ確認しに行った訳ではない。同じ方向を再度眺め てみたら、クレーンが一本減っていた。ただそれだけのことである。

そう、事故は起こるべくして起こるだけである。バグだって、入るべくして 入るに過ぎない。

さて、新着情報の8月22日のに、

「最長不倒関数/UNIXへの招待」 で紹介した、hirokoさんの旦那に会ってしまった。hirokoさんの写真 をスキャナーで盛んに取っていたので、きっと見られるようになる のではないかと思う。
と書いたのである。まだ写真は公開されてないようであったが、彼女のニュー スはインターネットを通じて、一時はがんがん流れて、メールの量が増えすぎ、 読むのに苦労したくらいである。

ちなみに、 hirokoさんのページ もあります。 ファンレターはこちらへ

彼女が勤めていたのは、 Bristol-Myers Squibb という製薬会社の東京研究所であった。ある日、動物実験していて、ちょっ と実験をするのを忘れていたのかどうか知らないが、実験に使う前に雛がかえっ てしまい、可愛いひよこが生まれてしまった。それで、ひよこがあまりにも可 愛いし、そのまま処分してしまうのはあまりにも可哀想なので、引き取り手を 捜して、と依頼が来た。

それで、さっそくA社で、ひよこ の好きそうな人々にあてて、その由電子メールで知らせたのである。ただ、私 は文章を書く時、よく書き間違えるのである。このとき、一刻も早く知らせな ければ、ひよこの命が危ないと思い、慌てて次ぎのような文面で出してしまっ た。

hirokoさんがひよこを産みました。hirokoさんのひよこを欲しい方いますか?

確か、こういう風に間違えたらしいのである。きちんと覚えていられる位だっ たら、そんな間違いはしない。

さて、このメールが流れるや否や、未婚のhirokoさんが子供を産んだらしい。 いったい父親は誰だ、というメールがじゃんじゃん来てしまった。こちらは、 正しく文章を書いたつもりであるから、どうして1分に1通以上のメールが流 れてくるのか皆目見当もつかなかった。

それでも、次第にメールの集中砲火はやみ、誰かに貰われていった筈である。

さて、以前、フィルムメーカーのコダック社の日本の研究所を縮小だったか 廃止だったかにするので、退職者募集とかが流れて、新聞やテレビを賑わした ことがあっただろう。それとほぼ時期を同じくして、hirokoさんが勤めていた 研究所が廃止になることが決まった。

話によると、突然重役たちがドカドカやって来たと思ったら、「日本の研究 所は廃止に決定した。ついては、半年間の給与保証、転職の支援、退職金の水 増しをする」との発表があったのだそうだ。事前に知らせるなんてことをせず、 一気に発表し、従業員に考える暇さえ与えずに一気に決めてしまったのである。

さあ、この発表があってから、もう研究所は無法状態になったそうである。 出勤しようと、しまいとどうでもよい。実験器具は自分勝手な研究に使って構 わない。上司はもう上司ではない。‥‥‥なんてことを言っていた。

Bristol-Myers Squibbにしたって、こ れだけのことをちゃんとやるというんだし、所詮向うの企業であり、重役ども が廃止するというんだから廃止になるのは仕方がない。まあ、そういうもので ある。

それで、hirokoさんは、転職の支援と退職金の水増しを受けて転職し、結婚 も決め、私と違って新築のマンションを購入してしまった。

Bristol-Myers Squibbという製薬会社というと、何かよく分からない会社と 思う人も多いだろうが、バッファリンと言えば知っているだろう。総売上1兆 円を越す、世界3大製薬会社の1つだった筈である。Bristol-Myers Squibbの 経営者の年俸は、日本研究所を廃止する当時、世界最高額で、新聞紙上を賑わ していた。経営不振どころか、経営好調であり、さらなる合理化のために不要 なものを処分したのである。

だから、マスコミがイーストマン・コダックについてあれほど騒いだのであ るが、コダック社のように優柔不断な行動を取らず、一気に決めたところもあっ たのだ。マスコミ報道だけに頼っていては真実を見失う。

いや、なあに、マスコミだって、世の中のほんの一部しか知らないだけであ り、個人もマスコミも、情報量は50歩100歩ということだ。ただ、影響力 は滅茶苦茶違うが。


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