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臨海副都心東京ビッグサイトは悲惨だった

1996年10月4日

昨日は、朝早くから、東京の都心部を抜けて、反対側の海の中の、都市博が 開かれる予定だった副都心にある「東京ビッグサイト」まで行って来た。実は、 今まで一度も行ったことが無かったのだが、まあ一度くらいは付き合いで行か ねばならぬかと一大決心をして旅行をしてきた。

何しろ遠いので、十分に本が読めるに違いないということで、文庫本を持っ ていくことにした。途中まで読みかけの米山公啓の「医者の個人生活366日」 だけでは絶対に読み終えてしまうと予想し、橋本治の「窯変源氏物語」を持参 した。行きで「医者の個人生活366日」を読み終え、帰りは「窯変源氏物語」 を読みはじめた。遠いので、「桐壷」を終え「帚木」に入ってしまった。

こんなに遠いところへ何を見に行ったかというと、 Object World Expo Tokyo '96 である。ActiveX Pavilion と Java Pavilionの2つのコーナーもあった。確かにあったが、全体としてはすごく盛 り下がっていた。人は少ないし、来ている人は、開発とか、どう考えてもやっ てそうもない高い年齢層の人が中心である。服装めちゃくちゃ、コンピュータ のことだけは信用できるような人がほとんど歩いていない、がっくりと来てし まうショーであった。

それはそうであろう。もう、インターネットがこれだけ広がれば、開発をやっ ている人間が、ソフトウェアのショーにわざわざ出かける必要は全く無いだろ う。情報集めなら、インターネットの方が遥かに速いし、集めた情報の蓄積も 分析も何だってできてしまう。

ネットワーク関係のショーというのは、できるだけショーに来なくても良く なる方法を教えているようなものだから、ペーパーレス社会をペーパーで教え ているのと同じで、ほとんど完璧な自己矛盾を感じてしまった。

まあ、新しい情報はとくにないようだったし、説明員もそれなりにしかやる 気はないようだったし、結局何も見ずに出て来た。

それでも、知っている人に何人か会ってしまった。こういうショーに行くと、 必ずそういうことが起きてしまう。1年ぶり位で会った某社の責任者は、ショー は付き合いの顔出し程度で、さっさと引き上げていった。一緒に飯を食うかと 誘われたが、ショーがつまらなかったので、さっさと昼飯を食ってしまってい たので、パスした。

そうそう、こういう会場にあるレストランの高くて不味いことは常識である が、やはりその通りであった。まあ、会場のレストランに入ったこと自体が間 違いであるのだが、競争社会でないところのレストランちゅうものは最悪であ る。努力しなくてもある程度の客が入るとなると、いかにレストランが腐って しまうかの見本みたいであった。

で、腹ごなしに、ちょっと散歩した。もう一生来ないかも知れないし。実は、 同じ日に、もっと大規模なショーが行なわれていた。東京国際包装展というや つで、包装という非常に多くの会社や商店に関係する、つまりコンピュータと いうごく一部の人間にしか関係しないものとは違う、あらゆる人の生活に密着 した包装展があった。そちらの会場の方が10倍くらい広そうであった。コン ピュータのショーは、角の余ったスペースでやっていたようなものであった。

が、そこへ入ったら、あまりに時間がかかりそうなので、大塚家具がやって いる世界最大の家具展示場とやらの方に歩いて行ってみた。こちらの方には、 ちゃんとレストランも何軒もあって、ショーの会場のよりはまともそうに見え た。大失敗であった。こっちで食べるのであった。

引越し前なら、ここで家具展示場にすぐに入るのであるが、もう家は狭くなっ て何も置く場所もないし、買う金もない。ということで、すこしぶらぶらして から、気を取り直して再度会場に戻った。

説明を聞くために戻ったのではなく、本の展示即売をやっていたので、それ をちょっと見たかっただけである。でも、立ち読みだけして買わなかった。あ そこから持って帰るとなると重いし、それに都内でだって、大学生協でだって 買えるし。

行きは、地下鉄で東京都心部をつっ切って、新木場まで行って、そこから臨 海副都心線に乗った。地下鉄は、長〜く乗ったが220円、臨海副都心は、たっ た2駅乗って230円。まるで、強盗にあったようなものであった。

で、帰りは別の経路と思って、「ゆりかもめ」に乗った。便数は少なめであっ たし、車両も短い。で、こっちの料金は、さらに高かった。3*0円も取られ た。あまりに高額だったので、正確な金額を記憶喪失してしまった。要するに、 この高い交通費は、臨海副都心では人間は生活できないことを証明しているよ うなもんだった。観光以外では絶対に支払えないような料金体系だった。まだ、 都バスの方が安い。

で、新橋駅へ帰って来て、山の手線で帰ろうとしたのであるが、せっかくこ んなに遠くまで出て来て、何の収穫もなく引き返すのもなんだと思って、つい 秋葉原へ足が向いてしまった。とりあえず少なくなったMOを5枚買い、少し だけ散策して帰って来た。

で、渋谷まで帰ってきたところで、腹の調子がすごく悪くなってしまった。 慣れないところへ行って、慣れないレストランで慣れない物を食べたせいかど うかは定かではないが、とりあえずデパートのトイレに駆け込んだ。まあ、何 とか大丈夫そうだったので、すこし本屋を散歩して、「複雑さを科学する」な んて本を買ってしまった。

まあ、散々な一日であった。体調を壊しに行っただけで、何の収穫もないコ ンピュータのショーであった。そして、このショーに行ったため、肝心のミー ティングには出席できなかった。マイナスの収穫しかなかったコンピュータショー であった。もう、ソフトウェアのショーなど無意味だなあと実感した。徹底し てお祭りを目指すなら価値もあろうが、展示会とかの無意味さをひしひしと感 じて、ベッドに倒れ込み、今日の昼近くまで眠ってしまった。


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