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世田谷区文化生活情報センター情報プラザは暴走中

1998年1月10日

一昨年、私が文京区で住めなくなって世田谷区に移り住んだことは、このコー ナーの読者ならご存知であろう。ご存じでなければ、目次から引越し関係のと ころだけでも読めば、そのあたりの出来事は分かってもらえると思う。

さて、世田谷区といえば、国道246号線が区の中心部付近を貫いており、 空中は首都高速渋谷線で東名高速に直結、地下は東急電鉄新玉川線で田園都市 線になって川崎、横浜へつながっており、東京の交通の要である。そして、こ の沿線にはコンピュータ関連の企業、研究所なども多い。つまり、インターネッ トを実際に支えている企業も非常に多い。もちろん、そこで働く人々も多い。

世田谷区は、住民の数が96年1月1日現在で781,494人であり、唯 一70万人を越えている区である。そして、この区には、非常に多くのコンピュー タ技術者、インターネット技術者達が住んでいる。それも、本当に日本のトッ プクラスの技術者とかが住んでいる訳である。今年来た年賀状にも、某大手コ ンピュータメーカーの研究開発統括責任者クラスが世田谷区に引っ越して来た のでよろしく、とあったりした。

世田谷区からはわずかに外れるが、駒場の東京大学と大岡山の東京工業大学 という日本のコンピュータやインターネットでは非常に重要な役割を果たして いる大学が存在し、多数の関係者が世田谷区に住んでいる筈である。まあ、と にかくそういう区なのである。

さて、先日、世田谷区の情報ハイウェイに関連する資料ということで、世田 谷ヒューマンライフネットワーク委員会が作成の「世田谷区情報基盤整備構想」 の概要版と、世田谷区地域情報化計画検討委員会が作成の「世田谷区の地域情 報化計画」というのを、三軒茶屋の高層ビル、キャロットタワーの3階にある 世田谷区の情報施設である、 『世田谷文化生活情報センター』の『情報プラザ』というところで渡しても らい、ちらっと設備などを紹介してもらい、事情を知っている者から簡単に説 明してもらった。

さて、まず報告書であるが、これらは、 「あきれたページ」(2002/1/31閉鎖)の特別指定銘柄で紹介している通りのものであった。そ の場で見ずに、後で見たので、情報コーナーで卒倒して救急車を呼んでもらう という粗相をしなくて済んだ。

さて、ここでは、その『世田谷文化生活情報センター』の『情報プラザ』に ついて、ちょっと詳しく書いてみようと思う。

まず、その位置である。世田谷区の交通の中心地は三軒茶屋であり、そこに 1995年の暮れに、地域の再開発の目玉として建てられた高層ビルが人参タワー じゃなくって キャロットタワーである。26階のフロアの半分は、世田谷区の展望ロ ビーで、世田谷区の大部分が見渡せる。要するに、世田谷で一番便利な場所に あると言えるのがキャロットタワーと認識して間違いない。あるいは、世田谷 区でもっとも豪勢なビルといってもいい。

さて、このビルの3階に『情報プラザ』というコーナーがある。広さは、間 口が7.5m、奥行き30m位の広さで、奥の一角がガラス張りの約6m×6mの大きさ のマシンルームであった。たいした広さであるが、人は殆ど入っていない。

入って右側の壁が『映像情報コーナー』ということで、格好をつけているが 決して座りやすくない椅子というか太い棒があり、ディスプレイにタッチパネ ルだけがついたのが並んでいる。座ってやるようになっているのが6台、立っ たままやるのが入口のところに2台あって、計8台。うち、1台は調整中、要 するに故障だろう。

ちょっと操作すると、映像をいっぱい使おうとした、あるいは見に来る人は 幼稚園レベルの人ばかりかと思うような構成もあったが、これも親しみをもっ てもらおうとの思いからだろうか。ビデオをいっぱい流そうと思ったのであろ うが、工事中のところも多く、情報は乏し過ぎて、使用に耐えない。

奥にはビデオを流す大型スクリーンが置いてあって、ビデオが一方的に流れ 続けていた。いろいろビデオがあって選択できるのではなく、あくまで一方的に 流れ続けるという押しつけタイプであった。

レーザーディスクシステムという、結構なシステムも置いてあったが、こち らも一方的に流れ続けるような作りであり、無意味極まり無いものであった。

それから、がっちりとした分厚い鉄板で囲まれたなかに収まっているマシン が3台あった。1台は『環境情報マップ』、他の2台は『施設案内コーナー』 であるが、コンピュータの代金より、鉄板で囲んでおくための費用の方が遥か に高いことは一目で分かる内容であった。こんなの作ったら、1台数百万取ら れるに決っている。

中央に『世田谷情報コーナー』というのがあり、2台のパソコンのディスプ レイとマウスだけが使える状態で並んでいた。そのうち1台の画面は、

  Windows
  例外 OE が 0137:BTF9A224 で発生した.
  現在のアプリケーションを終了します.
    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
               どれかキーを押すと続行します.
と虚しく表示されていたままだった。キーを押せと言われても、キーボード がないのでどうすればいいんでしょうねぇ。

あと、中央の台に、プリンタが2台祭られていた。そして、どちらにも、 調整中とののし紙が張られていた。

一番区民に役立つと思われる内容は、区内にある様々の団体などがパンフレッ トなどを置くことができる棚があり、ここは役立ちそうだった。他のコンピュー タを全部とっぱらって、全部をこういう棚にした方がましではないかと思われ た。この棚は、すでに狭すぎて配置に苦慮している感じであった。

奥のガラス張りのマシンルームには、IBMのマシン(400L冷蔵庫程度)が1 台あり、その他に何台かのパソコン、さらに奥の方にSparcStationが置かれて いるようだった。十分に余裕のある配置である。ビデオサーバーらしきものも 見えた。まあ、金が掛かっていることは明らかである。

利用の方は、いつ行っても、開いているかぎり、コンピュータは、『誰か触っ てくれないかにゃ』という感じでずっと待っているか、調整中か暴走中である。 つまり、殆ど完璧に無人状態に近い。

これだけのものを作るのに、区は設備だけでも?千万使って、維持費、人件 費なども考えると、またまた毎年?千万使っているんだろう。?千万かかって もいいけれど、誰も使わないし、使えないようなものを作って、それを放置し 続けているのはどういうつもりなんだろう。

世田谷区の実験ホームページのボロボロさ加減といい、『情報コーナー』の 無意味ぶりといい、やはり全ては関連しているのであろう。世田谷区は前住ん でいた文京区に比べると税金は明らかに高い。公共施設も少ない。が、それは こういう理由だったのかな。


追記 1998年1月14日

それから、 世田谷区小学校ホームページ事件も読んでおくべき価値があるでしょう。 マスコミでも報道され、最終的にホームページが削除された事件です。 弁護士の牧野二郎氏が詳しい調査の上書かれたもののようです。教育委員会 の愚かさに比べ、児童のインターネットへの認識の正しさを痛感させられる文 章です。教育委員会は児童に教育してもらうべきかな。


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