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突然決まった引っ越しで、机の解体方法を研究する

1998年10月7日

9月25日、私の新宿オフィスが、ちょっと午前中に世田谷区の件で捕まっ ている間に、とっとと決まっていた。昨日まであったオフィスに顔を出すと、 もう誰もいなくて、夜逃げされていた、という程ではないが、それまで、「ど うしよう、どうしよう、金の工面が大変だ」と言っていた筈なのだが、突如保 証金が無料になり、家賃が無料になってしまったのか、あっさりと移動が決まっ ていたのである。後で聞いた話では、やっぱり、一方は無料になったとのこと である。これで、移動が決まったらしい。ここまで、不動産業界も追い詰めら れているのかとおもうと凄いものを感じる。もっと待てば、すべて無料になら なかったかとも思ったが、上のものが勝手に決めたことなので、私のような平 は何も言えない。

それまでのオフィスを逃げ出す日も、一週間後の土曜日(10月3日)に決 まっていた。とにかく早く逃げ出したいというのである。ほんのちょっとだけ 広くなり、いままで非常口にあった私の席が、今度は非常口の正面に移動した という程度のささいなことなのだが、それでも一日も早くしないと閉所恐怖症 の人がいて狂い出しそうだったので決めたらしい。私は狭いところに、足の下 にコンピュータを並べて、これからは足暖器としても機能させ、背には本箱が あってという狭苦しい環境が好きなのだが、そうでない者もいるのである。移 動は車を借りて、旧オフィスと新オフィスの間を何度も移動するという予定ら しかった。大きい車だと、積み降ろしが大変ということで、小さな車になった。 そして、天気予報は雨だったので、屋根付きを借りたのであった。

さて、一応オフィスといっても、コンピュータ系のオフィスだから、いくら コンピュータが少ないとはいっても、数台のコンピュータはあるし、窓から投 げ捨てたいと思っていたサーバーマシンもあるが、このとんでもなく重くて遅 い某んてぃサーバーを移動しなければならない。これは、若い者に任そう。

それから、どういう訳か、ここには専用線なるものも、ISDNも引かれていて、 これも引っ越しの時に移動しなくてはならない。電話は誰かにやってもらうこ とにすればよいが、移動したら若干スペースが広くなって、新たに何個かの机 も入ってくると思われた。そのため、電話も増強などが必要と思われるが、こ れはどうなっても私には専用線さえあれば生きていけると思い任せることにし た。

残るは、専用線の移動である。とにかく、深夜でも何でも、とりあえず関係 者にメールを出して、「至急、大至急、会社が移動してしまったので専用線の 移動をお願い!」というようなメールを出しておいた。出したのが金曜日の夜 だったので、直ぐには結果が分らなかったが、それでも週明けには工事日が決 まった。普通こんなに早くは決まらないもののはずだが、どういう訳か知らな いが決まった。移動後の最初の営業日である月曜日にして欲しかったというの もあるのだが、月曜日は工事が混むのでできないというので、泣く泣く火曜日 で満足することにした。

一番困ると思われるのは、旧オフィスのエレベーターがなかなかにこじんま りと可愛くできていて、荷物を運ぶのに困難な状況であることだ。それでもな んとか机1つ位はそのまま入りそうに思えた。まあ、貧乏オフィスなので、ま だたいして物もないので何とかなるだろうと、その日になってから考えれば事 足りると勝手に考えることにしたのであった。

引っ越しの当日の朝10時頃に会社に行くと、まだ人があまり集まっていな い。まあ、どうせこんなものだろうと思ったが、一応オフィス内の様々なもの を解体、破壊するのは私の担当ということに勝手になってしまった。それで、 引っ越しの前に、秋葉原に行って、破壊工具一式を買ってきた。一番重要と思 われたのが電動ドライバである。プロ用の2万円位のも欲しかったのであるが、 毎日壊して楽しむ訳にもいかないので、5000円程の松下電工の電動ドライ バ(充電式)を買ってきた。先は標準的な交換式のドライバなら何でも使える ようになっていたので、とても便利であった。

どんどん荷物を1階へ下ろしで、ビルの前の広場に車を入れて一気に運ぼう と思ったら、悪いことはちゃんと起こるもので、工事用のトラックが入って、 マンホールの蓋の取り替え作業みたいなことが始まってしまった。まったく、 これでは荷物を車に載せるのに大変不便である。殆んど横付け状態で楽勝と 思われていたのが完全にはずされてしまい、車に載せるのに手間取ってしまい、 どんどん1階に荷物が溜ってしまった。

最初、机は壊さずにエレベータに載せる筈であったが、壊さないと車に机1 つ位しか乗らないらしいし、とにかく車に乗せやすい形に変形しなくてはと思 い立ち、そういう状態なら机を何とかしようということで、机の壊し方をちょっ と研究した。ネジは全部外しても、そのままではバラバラにならないのである。 最後に両側の側板に蹴りを一発入れると、気持良くはずれるのである。このと き、蹴る方向を間違えると、机が実際に崩壊するとともに、足の骨も崩壊して しまうので、じっくりと研究後に一発入れる方向を見いだし、実験は成功した のであった。

一度コツをつかんでしまえば、机の破壊は簡単なものである。電動ドライバー でどんどんはずし、最後に蹴りを一発なので、机1つ壊すのに2分とはかから なかったと思う。当然、この行為により机の構造が分ったので、組み立ても簡 単なことは分った。ある位置に側板を置いて、今度は逆方向に蹴るだけである。

そうして、どんどん壊し続けること約3時間で、部屋の中のものは破壊し尽 くすことができた。こうして、どんどん壊してしまったものは、若い連中がど んどんと炎天下を運んでくれた。私は、最後に筆記具と、ノートパソコン用の ケースと、タオル一枚もって新しいオフィスまで歩いて行った。

破壊で疲れきった私は、午後は机の組み立てを1机だけを模範演技として行 い、残りは各自が自分の机を組み立てることにした。今のソフトハウスは、ど こもそうだと思うが、自分で使うパソコンは自分で部品から組み立てるのが常 識であろう。ここのオフィスでは、それがもっとエスカレートして、自分の机 も自分で組み立てることということにしたが、これは守られなかった。残念で ある。

机に限らず、棚など組み立て直したのであるが、こういうとき必ずネジが余っ たり、足りなくなったりするのである。机のネジは余り、棚のネジは足りなく なったのであった。という訳で、このオフィスにある机や棚の信頼度はちょっ と低いかも知れない。まあ、椅子はそのまま運んできたので、分解組み立てに よる自然減少はないので、何とか安心して座っている。

当日の天気は良すぎる天気で、小さな屋根つきの車を借りたのは大失敗であっ た。新旧オフィス間の距離は約200メートルであるが、移動は移動である。 土曜日の肉体労働の影響で、火曜日まで完全に足の肉が自分の体の一部ではな いような感じであった。年なので、重い物を持たないようにしていたのである が、寄る年波には勝てないようであった。肉体はだいたい戻ったが、頭の方は まだ全然戻っていない。


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