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未だ座学が中心の教育って一体何なのでしょうねぇ

2008年2月4日

「座学」というからには、座して学ぶことであろう。 いや、単に座すのではなく、座禅をして、何かを学ぶ、 要するに悟りを開くことであろうか。

「座学」とはどういうことか、当てずっぽうは不味いので、 とりあえずWikipediaを引いたら出て来なかった。 さらに、て古い版の電子版の広辞苑でも引いたが、 そんな単語は存在しなかった。

最後の手段は、Googleだということで検索したら、326,000件も引っかかった。 これだけ使われているってことは、正式には認められていないのかもしれないが、 それなりに普及している用語のようだ。

「座学」とは、大学の講義のように、先生が延々と喋り、 学生がじっと座って聞いているタイプの授業である。 私が学生のころにも、そういう授業がたくさんあった。 というか、講義の大部分は、そういう感じであった。 今もそういう風な感じになっているのかどうか知らないが、 あちこちから漏れ聞こえてくる情報を集めると、どうも同じようである。

高名な学者の授業もあったが、 数学の授業というのに自分の執筆した教科書の朗読以外の何物でもないような授業もあった。 授業に出席しなくても、きちんんと教科書を読めば全て理解できるような 非常にきちんとした書籍だったので、さすがに出席する学生は徐々に減っていった。

知り合いの先生で、わざと理解し難い教科書を選ぶ人がいる。 学生が、これでは授業にでないと分らないと思わせる作戦である。 こういうのは良いのか悪いのか、どう判断すれば良いのだろうか。

日本の大学では、座学は単位数がやたらに多い。 それに比べて、時間のかかる演習、実習、実験、ゼミなどの単位が非常に少ない。 単位数と単位は反比例するように決めることになっているとしか思えない。

大学は、基本的に一定単位数を取得すると卒業できることになっている。 ということは、できるだけ単位数の多いもの、要するに座学の単位を取るに限る訳だ。

もちろん、本来座学で講義ということになっているが、 それを壊して実質的には演習、実習みたいな形式にしてしまっている教授もいる。 学生は大変だが、講義を居眠りしながら聞いているのとは違い、 色々な作業をして、不足の知識は修得し、最後は発表など行えば、 力がつくことは確実である。

それにしても、なぜ座学の単位がやたらに多く、演習、実験などの単位が少ないのだろう。 それには何かはっきりした理由があるのではないだろうか。

知識偏重
講義を聞き、本を読むことで知識を得るのが非常に重要で、 その他の実習、演習、実験などは、某国では評価対象外である。 たとえ工学部であろうとも、物は作らないとかあるのかな?

経費節減
講義は、たった1名の講師がいれば可能であろう。 それにひきかえ、実験の場合は設備が必要になる。 消耗品もあろうし、装置は壊れる。 これでは費用がかかって仕方がないので、紙の上の勉強を多くしようという魂胆か。

文科省の指導
理工系離れだ、ものづくりが大切だとか、いろいろ言われているが、 基準は文科省が決めているのではないだろうか。 国立大学も法人化され、少しは勝手にやって良くなったのではないかと思うが、 TLO(Technology Licensing Organization)以外のめぼしい話はとんと聞かない。 まだ、昔通りの教育を続けろということなのだろうかと思ってしまう。

大学のゆとり教育
大学生は、大学の授業だけでなく、クラブ、コンパ、さらにはオタク活動など さまざまな活動が必要だし、最近は就活期間も増えたりしている。 そのうえ、アルバイトというとても重要な活動がある。 さらに、大学の教育だけでは不足と思う学生は、語学学校へ行ったり、 その他の専門学校にも通う訳である。 要するに学生はとても忙しいので、大学の授業には「ゆとり」がなくてはならない。

以上書いたことはいずれも外れていると思うが、 現実には座学(本を自分で読むことも含めて)ばかりをやってきた影響を感じる。 なにかやって上手く行かなかったときに、 「本にはそう書いてあった」という答えが実に多いのだ。 本が正しいとは限らない。本に書かれていることが正しいとしても、 目の前の現実に適用できるかどうかは自分で判断しなければならない。

本の内容をよく信じれるものだと思う。 本の内容は、参考にすべきもの、検討すべきものだとは思うが、 そのまま鵜呑にしてはいけない。

さて、座学の実習、実験の単位数が正しく逆転するのはいつのころだろうか。 その前に、学生の採用において成績証明書を当てにしている企業など存在するのだろうか。 そう考えると、そもそも単位制度ということ自体に幾ど意味がなくなっているのかな。


我輩は猫である


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