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ブラックSI企業のインターンシップに要注意

2015年1月31日

今年から新卒採用の開始時期が変更になり、就職活動に不安を感じている学生もいると思う。 そのため、インターネットをして、仕事とはどういうものか知っておきましょう、という話が有る。

でも、その中には、巧妙にブラック企業が仕掛けた罠が待っていたりするので、注意しよう。 とくに、IT系のブラック企業の中には、インターンシップに非常に協力する振りをしているところもあるようだ。 というか、実際に見てしまったのだ。

日本では、インターンシップを大学3年の夏休みにやることが多いようだ。 なぜだか、工学部の学生でも、インターンシップをするまで、一度も工場見学などしたことがなく、 工場がどんなところか知らないという驚くべき現象には何度も遭遇した。 何で工学部に進んたのか疑問である。

IT系の場合、ブラック派遣業者が、若い派遣できそうな人を常に探している。 こういう世界に入り込んでしまうと、なかなか大変だろう。 とくに、社会を何も知らないまま就職してしまい、法律完全無視のまっ黒な仕事をさせられても、 何も知らなければ、仕事とはこんなものなんだと思い込んでしまう可能性がある。

今、就活の前に、インターンシップの期間があり、なかなか受け入れてくれる企業が多くないこともあり、 ブラック派遣業の狙い目になっているようだ。 つまり、ブラック企業がインターンシップを実施してくれるのである。 それも、大学推薦のインターンシップ先として入り込んできているのだ。 大学、キャリアセンターなどの推薦だから大丈夫だろうと安心するのが普通だろう。 だから、ブラック企業は、あれこれ手を尽くしてキャリアセンターを支援し、インターンシップを用意してくれる。

先週、国立大学のインターンシップの発表会に参加したのだが、その中にシステムインテグレーターがあった。 情報工学科などがあれば、そういう企業へインターンシップに行くのは普通だ。 しかし、学生の発表を聞いていて、インターンシップで行った内容の説明に非常に気になったことがあった。

インターンシップというのは、実際の仕事を何らかの形で体験しに行くのだが、体験がないのだ。 多数のインターン生を複数の大学から募集し、大学生同士でチームを組んで、 仮想の小さなプロジェクト開発を行うのだ。 このタイプが全部ブラックとは限らないだろうが、こういう体験をするだけなら、 大学内あるいは、複数大学が協力すればできることで、仕事の体験になっていない。 つまり、本物を何も体験していないので、インターンシップとは言えないのだ。

学生自体は気がついていなかったようだが、複数人でチームを組ませて、 できの良さそうな、スカウトできそうな学生を選択しているための仮想ミニプロジェクトのようだった。 これは、採用活動が始まり、集団面接を行ったり、その他集団での活動を行い、選別するのと全く同じだ。

学生を釣るため、いろいろ会社側はサポートしてくれるようである。 普通は、SEの仕事はどんなものか教えるというタイプが多いようである。 しかし、用意された仮想ミニプロジェクトでは、実際に仕事で起こるようなことが起きるわけでなく、 はじめから用意された問題が起きる程度に過ぎない。 まあ、大学での演習とほとんど変わらない筈だ。 仕事では、どんな場合でも何らかの形で最終的な客がいて、あれこれ文句を言ってくる。 これがあって、初めて仕事と言えるのだ。

仮想ミニプロジェクトだから、まあ普通に能力があれば、問題なく終わる。 そして、とてもよく出来ましたとなって、参加した学生はとても満足する。 SEの仕事ってこのようなものかと思うのだ。 そして、この先、採用につながっていくのであろう。 まあ、採用するまでは、とても丁寧に扱ってくれるだろう。何しろブラック企業なのだから。

◇業務停止命令◇

愛知労働局発表、平成25年3月14日、派遣元事業主に対する労働者派遣事業停止命令及び労働者派遣事業改善命令について

肝心なことは、これから教えよう。
それは、こういうブラック企業の手に落ちないようにする方法だ。

ブラック企業といっても、そのレベルは色々だろうが、もう国からブラック企業として処分を受けているところもある。 そういう真っ黒企業が、堂々と国立大学の正規インターンシップ先として名を連ね、 さらには満足度が高かったとして、大学全体の成果発表会でインターン生が発表したりするのである。

IT系で多い多重派遣での真っ黒企業は、業務停止命令、業務改善命令などを厚生労働省労働局から受けているものだ。 こういう企業を判断するのは簡単で、企業名と業務停止や業務改善を入れると、 各労働局が発表している正式な書類がネットの検索で引っかかるものだ。 噂などばかり探さないで、ちゃんとした情報を検索しよう。 また、大学、キャリアセンターは、せめて悪質な業務停止命令や業務改善命令を受けているような企業で インターンシップを行わない程度のチェックは行うべきだろう。 ビジネスマナーなどの事前研修をやっているくせに、ブラック企業チェックを行っていないのは酷過ぎる。

実業務を見せない、会社が何をやっているか具体的な説明がない、そして派遣業が主たる業務という説明がないのだ。 今は、ネットだけでも色々調べられる時代なので、ブラック企業の餌食にならないようにネットを活用しよう!


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