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書名 | あくびノオト |
|---|---|---|
| 文庫 | 新潮文庫 草−131M | |
| 発行 | 昭和50年5月26日 | |
| 頁数 | 228ページ | |
| 定価 | 200円 | |
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書名 | マンボウあくびノオト |
| 文庫 | 中公文庫 き−6−15 | |
| 発行 | 1997年3月18日 | |
| 頁数 | 280ページ | |
| 定価 | 580円 | |
| ISBN | 4-12-202811-6 |
この本、以前に読んでいたのであるが、つい本屋に並んでいたので買ってし まった。要するに、出版社の罠にはまってしまった。でも、北杜夫のマンボウ ものは、何度読んでも楽しい。
本書は、かなり初期の作品を集めたもので、『どくとるマンボウ航海記』前 後の話が多く出て来る。
エッセイが主体で、「ホラ」とか、「なまけもの」の話が中心であり、世の 中をしっかりした目で見ているのが分かる。いや、しっかりというより、醒め た目で見ていたのが分かる。
なんてことを書くと、硬い本のように思われると困るが、デタラメを思いっ きり散りばめていて、デタラメだけを味わっても十分に価値がある。デタラメ の中に、ちくちくと社会の働き過ぎを批評しているなんてことまで考えるのは 考えすぎで、あくまでも面白い読み物として読むに限る。
何しろ、どこまでが本当かさっぱり分からないところがいい。
それにしても、新旧2冊を比べてみると、内容は同じなのに、ページ数、文 字のサイズが全然違う。最近は、文字が非常に大きくなったのを、ひしひしと 感じてしまう。本を読む速度が上がったかと最近思っていたが、どうも字が大 きくなっていただけのことのようであった。
ところで、『ノオト』の部分をみて、UNIX MAGAZINE の『***のおと』 なんてもんを思い出してしまった者は、相当のUNIX重症患者である。
1997年4月8日
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書名 | どくとるマンボウ航海記 |
|---|---|---|
| 文庫 | 新潮文庫 き−4−3 | |
| 初出 | 昭和35年3月中央公論社より刊行 | |
| 発行 | 昭和40年2月28日 | |
| 頁数 | 231ページ | |
| 定価 | 360円 | |
| ISBN | 4-10-113103-1 |
北杜夫こと「どくとるマンボウ」の代表作である。あまりにも有名なので、 おそれ多くて書けないが、何とか書いてみよう。
慶応大学医学部の勤務医をしていた北杜夫が、ひょんなことかどうかは知ら ぬが、とにかく水産庁の漁業調査船に5ヶ月間乗り込んで、世界を回遊したと きの話である。35年も前の話である。
これが普通の航海記ではない。もう滅茶苦茶なスタイルである。もう何とい おうか、こんな医者がいていいものだろうかと思わざるをえないような、実に ユーモアたっぷりの話である。
北杜夫は、この本を出すまでは、ずっと売れない作家であった。北杜夫は斉 藤茂吉の息子であり、それを利用すれば本ぐらい大手出版社がすぐに出してく れたであろうが、敢えてしなかったのである。
しかし、この本を出すやいなや、バンバン売れ、一気に有名になってしまっ た。そして、この本の題名にちなんで、北杜夫は「どくとるマンボウ」と呼ば れるようになったらしい。
北杜夫といえば、なんてったって私は「マンボウ物」である。そこには笑い がある。その笑いの原点がこの本なのである。実に楽しい航海の失敗談の本で ある。
その後は、陸に上がってからも、次々と躁状態になり、日々の失敗をマンボ ウ風に楽しいく書いてくれた。こんな楽しいシリーズには滅多に遭遇できるも のではない。さらに、こういう生活をすれば、もっと楽しいに違いない。しか し、躁鬱病患者とみなされるのも避けられないかも知れない。
1996年3月1日