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原田宗典


書名17歳だった!
文庫集英社文庫 は−10−8
初出1993年6月、マガジンハウスより刊行
発行1996年6月25日
頁数220ページ
定価390円(税別)
ISBN4-08-748490-4

 先日、酒の名前が全部岡山弁になっている飲み屋で、岡山県人会と勝手に命名 した飲み会が強行され、参加して来た。参加したメンバーを見ると、私の行った S高校と、A高校の卒業生だけであり、卒業年も私と同学年か1つ上と言う、まっ たく勝手な県人会だった。

 そこで、この本の話が出て来たのである。この本は、著者が高校時代のことを思い出し、 面白可笑しく書いたエッセイである。そして、何と言うか、困ったことに、原田宗典は 同じ高校に行ったようである。高校の名前は、延々と呪文のように最初の方に出て来るが、 ここでは恐ろしいので触れないことにする。気になる人は、勝手に調べて欲しい。

 読んでみたら、やはり同じ高校に行った者でないと分からないようなことが書いてあったりした。 確かに、あの高校は、このエッセイに書かれているようなこともかなりあったことは確かだが、 この本によって、あの高校出身者が皆こうだと思われては困るという気がした。 念のために書いておくが、私の場合、この本に書いてあるようなことは殆んど何も起きなかった ということにしておきたい。

私の行った高校は共学と言うか、本来は高等女学校で、私が入学するちょっと前から男子も 入学を許されるようになったところである。

やはり高校ということで、恋について書いてある。女生徒の話す岡山弁について、 どういうのが色っぽいかが書かれている。この県立高校には、2年制の女子短期大学の様な 「専攻科」というのがあった。実際には2001年3月でなくなってしまったようだが。

という訳で、高校生よりもかなりお姉さんが校内に居る県立普通科高校なのである。 今はどうか知らないが、夜間もあって、準看護婦さんとかが通って来ていて、すれ違うこともあったかな。

そういう学校で、専攻科のお姉さんの会話について、みょうに色っぽく感じられたとあった。 著者は元々東京の人だが、高校だけ岡山に行ったので、岡山弁が特別に色っぽく感じられたらしい。

「いやーん、いけーん」
「そんなん言うたらいけーん」
「なんでー、可愛いが」
「いけんがー」
とかいう会話が藤棚の下とかでかわされる学校であった。 私は岡山育ちなので、当時はまだ岡山弁しか知らず、他と比較などできなかったので、 普通だと思ったが、今考えてみると、岡山弁の中にも色っぽいものとか、 いろいろあるのを今更ながら少しは分かるようになってきたが、手遅れだ。

なお、岡山県人会での話でも、「いけーん」というのは色っぽいということで合意が取れた。 女性もいたし、なかなか公平な判断だと勝手に思い込んで、皆飲んでいた。

2002年3月17日


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