文庫本のホーム群ようこ

群ようこ


書名パンチパーマの猫
文庫文春文庫 む−4−12
単行本『先人たちの知恵袋』2002年3月清流出版
発行2005年3月10日
頁数2244ページ(本文)
定価486円(本体)
ISBN4-16-748512-5

久々に群ようこの本を読んだ。最近英語の本を読んだり、「えいご漬け」になっているので、 日本語を忘れてはいけないと思い、ちゃんとした(?)作家のエッセイを読んでみた。

例によって、猫の本である。というより、猫の話がたびたび出てくるだけである。 しっかりおばさん作家になって、ますます書きたいことを書いてしまっている。 もう周囲に恐いものはないんだろう。

私のような小心者には、思っていても書けない、言えないことだらけであるが、 そのようなことを、代りに認めてくれるのが作家であり、 一読すると納得するところが多く、胸のつかえが取れて、 ストレスの発散になる訳である。

本書の各々の話には、題名とともに、「諺」が示されている。 元々頭に入っていない諺も多々あり、なかなかためになった。 しかし、諺を使えるようにはなりそうもない。

「生れながらの長老なし」は知らなかったな。忘れてしまっただけかも知らないが。

「女三階に家なし」なるほどである。 こういう間違いは、どうしてもやってしまうものである。 実は、子供が他の諺で(もしかすると単なる言葉で)そんな誤解をしていたことを思い出したのだが、 どう誤解していたかまでを思い出せなくてここに書けないのが残念だ。 呆けてきたようなので、終りにしよう。

2006年10月2日

書名またたび回覧板
文庫新潮文庫 む−8−14
発行平成11年1月1日
頁数298ページ
定価476円
ISBN4-10-115924-8

いつものように、どうということはない、日常の話であるが、仕事の憂さ晴 らしに読むのに丁度よいような本なので、忙しくなればなるほど読みたくなって しまう、麻薬のような本である。

爆笑エッセイではあるが、最後の話は、「税金童話」という、主人公が ようこちゃんの童話である。 その内容は、

ようこちゃんは一生懸命働きました。おしごとをすると、会社がようこちゃ んにまんじゅうを10個くれますが、1個は「げんせんぜい」でとられて、よ うこちゃんは9個しかもらえません。

その9個のまんじゅうを会社でもらって夜道を帰っていたら、ごつんと頭を なぐられました。ふりかえると、「くに」のいじわるなおじさんが立っていま した。そして、5個のまんじゅうをむんずと取られました。。。。。

これ以上正確にコピーすると、新潮社や群ようこさんに叱られる前に、 「くに」のいじわるなおじさんにいじわるされそうなので、やめます。

なお、私は稼ぎが悪いので、5個もまんじゅうを取られたことはありません。 取られた1個も、可愛そうだと返してくれたりします。

1999年1月10日

書名雀の猫まくら
文庫新潮文庫 む−8−13
発行平成10年10月1日
頁数277ページ
定価476円
ISBN4-10-115923-8

著者の日常生活の日記である。ただし、日付は入っていない。でも、書かれた内容を 読むと、世間を騒がせた事件も書かれているので、日付はおおよそ分るようになっている。

群ようこくらいになれば、依頼原稿も山のようにあり、既に21世紀に書き上 げる予定の打ち合わせまであるし、1年2年と締め切りをどこまでも延期して いるようで、羨ましい限りである。

このくらい原稿を書くようになると、かなりたくましい生活をしていなけれ ばならないのか、あちこち飛び回っている。今回の旅行はハワイであるが、 当然のことながら、本書がより楽しくなるように仕組まれたのか、トラブルの 連続で読者を楽しませてくれる。

印税の話が出てくるが、納める税金が数千万で、こちとらの収入よりも当然 多く、羨ましい限りである。それを狙って、母親、弟がしっかり家を買ってし まうのであるが、これだけ売れまくっているので、それも仕方がないと諦めて いるのか隣の猫と遊んだり、下手なマージャンにうつつを抜かしたりの生活で ある。

このように、作家の日常の生活を描いている訳だが、こんな優雅な生活がで きる作家はそうはいない。これは一流作家の日常生活に過ぎないので、間違っ ても作家になればこんな生活ができるなんて思わない方が良い。まあ、原稿の 催促に追われることだけは一流でなくても同じかもしれないが。

1998年11月7日

書名猫と海鞘
文庫文春文庫 む−4−8
初出「文藝春秋」平成4年10月〜平成6年12月
単行本平成7年2月文藝春秋社刊
発行1998年2月10日
頁数264ページ
定価438円
ISBN4-16-748508-7

題名の「海鞘」だが、「ほや」と読む。著者の本には題名に「猫」のついた 本は多数ある。エッセイの中にも猫は多数登場する。町を歩いていても、その 辺をうろついている猫が気になるようで、話かけたり色々するらしい。

「海鞘」の方だが、これは、嫌いなものとして題名につけたとのことだ。 好きなものと嫌いなものを並べたという、極めて安直な題名なのであるが、 そういう題名の付け方も良くある。

本書は、やはり身辺で、子どもの頃から現在までに起こった様々な事柄を群 ようこ風に書いたものである。それにしても、どんどんおばさん色が強くなっ ていく感じがするのだが、しかたがないか。最初のころ、母親のことを大変な オバサンのように書いていたが、徐々に似てくるような気がするのは、気のせ いだろうか。

書名ネコの住所録
文庫文春文庫 む−4−6
初出「諸君!」1989年2月〜1992年3月
単行本1993年2月文藝春秋社刊
発行1996年2月10日
頁数251ページ
定価440円
ISBN4-16-748506-0

出たばかりの新刊文庫本である。群ようこの文庫本は全部買うことに決めて いるので、買った。これは、猫シリーズのなかの一冊である。

今は自分では猫を飼っていないので、主に近所に住む猫との付き合いについ て書いている。群ようこクラスになると、猫の顔を見ると、表情から猫の心理 状態が読み取れるらしい。

「噂好きの猫」はすごい。そうとう長生きな猫なんだが、とっても近所の噂 話、井戸端会議、それも人間の話しているそういう噂話を聞くのが好きなんだ。 噂話が始まると、それまで知らぬふりをしていたのが、急に耳をピクピクやっ て、聞き耳を立てるのだ。だから、その噂話を聞いて、後で猫の集会などで、 人間界の動静を近所の猫に伝えるのではないか、という群ようこの勝手な推測 まで書いてあった。

まあ、ユーモア動物エッセイである。動物の心理描写をやっているようでい て、結構人間の心理描写になっているところが面白い。

書名トラちゃん
猫とネズミと金魚と小鳥と犬のお話
文庫集英社文庫 む−3−1
発行1989年8月25日
頁数234ページ
定価380円
ISBN4-08-749481-0

群ようことその家族は大変な動物好きである。とくに群ようこの母親は、猫 を飼うのが大好きで、そして、その他の動物を飼うのも大好きだ。

そういう家族で、今まで飼ってきた多くの動物たちのエッセイ集である。

題名にある『トラちゃん』は、当然のように猫の愛称である。可愛いが故に、 猫をいたぶったりしたことが書かれている。

私も小さい頃、家の猫を、空中3回転とか、4回転とか、さらに捻り技を入 れたりして投げて遊んでいたが、そのためか、あまり猫には好かれなかった。

でも、群ようこの可愛がり方はすごい。『最も危険な遊戯』というのが、イ ンディアンののろしという代物なのだ。ベランダで気持ち良さそうに寝ている トラちゃんの頭の上に虫メガネを使って焦点を結ばせるのである。そのうち煙 が出て、トラちゃんは何が何やらわからず疾走していったという、もう残酷こ の上ない話である。

まあ、こんな話がバンバン出てくるめっちゃくちゃに楽しいエッセイである。

もう読んでから数年経ってしまったので、楽しかったこと以外何も覚えてい ない。


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