文庫本のホーム清水義範

青山物語/清水義範


書名青山物語1971
文庫光文社文庫 し−6−13
初出1992年6月カッパ・ノベル・ハード(光文社)刊
発行1995年5月20日
頁数249ページ
定価480円
ISBN4-334-72048-X
書名青山物語1974
文庫光文社文庫 し−6−14
初出1994年5月カッパ・ノベル・ハード(光文社)刊
発行1995年8月20日
頁数285ページ
定価500円
ISBN4-334-72090-0

本シリーズ『青山物語』は、1971、1974、1977の3部作とのこ とであるが、まだ1977は出ていない。

この3部作は、『自伝的青春物語』であり、著者が、田舎(名古屋)から東京 に出て来て、訳の分からない青春生活をしながら、作家として認められるまで のことを書き綴ったものである。

ただし、本人としてではなく、主人公をでっちあげ、まるで小説の中の出来 事として自分におこったことを書いている。ただし、それだけではない。どこ までが本当にあったことで、どこからが嘘か、ほとんど区別がつかないように 書いている。

この3部作は、清水義範の他の作品、特に「パスティーシュ」と呼ばれる作 品群をいくつか読み終えてから読むと、さらに面白い。

友人が本文中に当然出て来るのであるが、友人についても適当に脚色して、 面白可笑しく書いている訳であるから、友人にしてみれば、「小説家という者 は、自伝についても、その中の登場人物本人には何の断りも無しに登場させて しまう」とんでもない困った連中である。

さて、本書の解説は、その友人の一人が書いている。清水義範が友人のこと を勝手に書いてしまったから、逆襲として、清水義範のことを書いている。

『1971』では、次のようにばらしている。 久和紡の部長が平岡に、こういう女の子ときみもつき合わなくっちゃ、と言 うと、とんでもないことだわ、という顔をして出ていってしまった黄色いホッ トパンツに黒いブラウスの女の子、あれ今の清水の奥さんですヨ。 『1974』でも同じ友人が、解説を書いている。『1971』では、暴露 はたった一つだったが、今度は4つになっている。暴露のやりあいは面白いも のである。


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