ホームページ目次2011-05-22(前)2011-05-24(次)

ナンプレ問題の自動生成は手作りをはるかに越えた

2011年5月23日

ナンプレ(数独)は手作りに限るというという考え方は根強い。 コンピュータで作るのではなく、手作りだからこそいろいろなこだわりを 問題に組み込むことができると考えられている。

しかし、現実はどうだろうか?

2000年頃の、コンピュータによる自動生成レベルでは、この考え方は正しい。 しかし、コンピュータの進歩、人工知能、知識工学などの急激な進歩で状況はまるで変わってきている。 実際、コンピュータ将棋が、プロを負かす時代である。 プログラムの進歩と、コンピュータの進歩が合わさり、実力向上が著しい。

ナンプレについても、まったく同様のことが言える。 2006年頃に、パズル作家が作るときにやるような方法をプログラムに組み込んだ ナンプレ自動生成プログラムを作ってみた。 人工知能というより、統計的処理が中心のシステムだ。 問題の数字を決めていくときに、一意解の問題ができそうなマスと数字を、統計処理で求めるものだ。 確かに、パズル作家が手作りする程度のものは楽勝でできたし、 作成スピードも手作りに比べたら100倍くらい高速になった。

しかし、パズル作家と同程度の問題しかできなかったので、ちょっと残念であった。 もっとヒント数の少ない、ヒント数18の問題でもホイホイと作れる自動生成プログラムが欲しかったのだ。

それが、貪欲法を使うと、結構うまくいくというのが分かった。 そして、それを改造して、抽象化して、汎用化して、、、、なんてことやって、 現在自動生成に使っているプログラムが出来上がった。

ヒント数18の問題はもちろんできる。非常に工夫した問題もできる。 手作りだと、工夫するのも大変だが、コンピュータの場合、面倒な指示を与えて調べさせれば、 期待通りの問題ができる。あるいは、出きるまで待っているだけですむ。

右に示しているのが、我々が自動生成で作っている問題集の1つで、 『IQナンプレ300』の2冊目で、学研から出ている。 前の究極シリーズから数えると、問題集だけで既に7冊も出ている。

表紙には、ヒント数18で、形が点対称だけでなく、数字も点対称な2マスの和が9になるようにしたものだ。 これに限らないが、自動生成を利用すると、こういう問題を見つけるのも、 手作りのときに比べると桁外れに楽になった。

中の問題は、ヒント数が平均20個をやや切っている。 要するに、とても数字の少ない、すっきりした問題集だ。 もはや、手作りの方が自動生成より優れているなどと思っていては、 技術進歩に取り残された人である。


ホームページ目次2011-05-22(前)2011-05-24(次)