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パズルの効用(その2) 集中力・思考力の向上による学習能力の向上

2011年7月6日

パズルを延々とやっても、時間潰しにしかならないというのが世間の大方のパズルに対する考えである。

実際、そうであろうか。 時間潰しは人間にとって非常に重要な活動だが、もっと生産的な効果はないのだろうか。

実は、最近、教育界で、それもやたらに見直されてきているのだ。 理由はいくつかある。 「パズルをやると頭が良くなる」というような、直接的な理由ではない。

まず、集中力の向上がある。今の生徒は、1つのことに対してじっくり取り組むというのが非常に減っているらしい。 それを、1つのこと(問題)に、5分、10分、あるいはそれ以上集中して取り組むという体験をさせるのに、非常に効果があるというのだ。 めちゃめちゃやさしい、ホイホイ解けるパズルではなく、ある程度考えたり、調べたりしないといけないようなパズルがよいらしい。

実は、算数で出される問題には、本質的なところはパズルと何も変わらない問題がいっぱい存在する。 算数、数学の問題として与えるとすぐ嫌になるが、同様の問題でもパズルらしくなっていると、つい頑張って解いてみようとするようなのだ。

実際に、学習塾で、問題をやらさずに、パズルばかりやらせているところがある。 パズルばかりやらせて、これではダメになってしまうとクレームか親から出たらしいが、 そこでちょっと普通の問題をやらせたら、みんな楽々と解いてしまったのだ。 そして、学習塾には、入塾希望者が列をなして待っているという。

「教えると頭に入る」という馬鹿げた考えが世の中を支配しているが、まったくの間違いだ。 今は、昔と違って、大変な量の学習教材が存在する。 とくに英語など、IT技術の進歩で、著しく教材のレベルは上がっているし、国際化も進み、街で外国人を見かけることも多い。 それなのに、大学生の英語力は着々と落ちているという。

つまり、いくら手取り足取りして教えてもダメなのだ。というか、そいういう教え方がダメなのだ。 東日本大震災で避難所の老人たちが、それまで自宅で自分の食べ物は自分で用意していて元気だったのに、 上げ膳据え膳になって、急激にボケが進んでしまったという。

今の教育は、間違えて、上げ膳据え膳の教育に走ってしまい、こどものうちからボケさすようなことをやっている訳だ。 肝心なのは、自ら考える練習、脳を働かすことを何らかの形で与えることだ。 脳に、自分で考える癖をつけてやれば、後はどんどん吸収し、自ら学習もできる頭になる訳だ。 教師が、あれこれ教える必要などなくなり、脳にとっての餌である教材を適当に与えれば良いだけになるわけだ。

自分で集中的に考える、とことん調べる練習をやることこそ大切なのである。 それも楽しみながら。そのための素材としてパズルは最高である。


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